名言・語録一覧

「ローマからの故国の眺め」
パリの街角でバスにのろうと停留所へ行った。
先に立っていたおばあさんのうしろに並ぼうとすると、そのおばあさんが厳しい眼差しで、「私が先ですからね!」とすごい剣幕で言った。

もちろんです。どうぞ、どうぞ。私の人生にはまだたっぷり時間がありますから

塩野七生 五木寛之『おとな二人の午後』(角川書店,2003)31p
岸恵子 1

1932年8月11日生まれ。女優・文筆家。

「東京での再会「異邦人対談」番外篇」

ぼくの場合は、
ほら、顔を上げて空の太陽を見なさいというものの見方とは逆なんです。
直接、光源を見ても、太陽の激しい光はまぶしくて見えない。
そういうときにはうなだれて、肩を落として足もとを見る道もある、と。
自分の足もとに落ちているくっきりした影の濃さと暗さこそが、
自分を背後から照らしている光の存在を気づかせてくれるじゃないか。
ああ、たしかに光は存在し、自分を背後から照らしてくれているんだな、と。

塩野七生 五木寛之『おとな二人の午後』(角川書店,2003)377p
五木寛之 19

日本の小説家・随筆家。作詞家としての活動も多い。旧姓は松延(まつのぶ)。...-ウィキペディア

「東京での再会「異邦人対談」番外篇」
眠りという豊かな原野で、人間は想像力を養い、そこで傷ついた精神を回復させる。

人生において、三分の一を占める眠る時間を尊敬しなくちゃいけない。

塩野七生 五木寛之『おとな二人の午後』(角川書店,2003)376p
五木寛之 19

日本の小説家・随筆家。作詞家としての活動も多い。旧姓は松延(まつのぶ)。...-ウィキペディア

「東京での再会「異邦人対談」番外篇」

若い人はうんとおとなびてなきゃいけない。
それで年配の人はうんと無邪気でなきゃいけない。

塩野七生 五木寛之『おとな二人の午後』(角川書店,2003)372p
五木寛之 19

日本の小説家・随筆家。作詞家としての活動も多い。旧姓は松延(まつのぶ)。...-ウィキペディア

「スペンデレベーネ」したあとの静かな死

出る杭は打たれるけれど、出ない杭は腐る

塩野七生 五木寛之『おとな二人の午後』(角川書店,2003)360p
五木寛之 19

日本の小説家・随筆家。作詞家としての活動も多い。旧姓は松延(まつのぶ)。...-ウィキペディア

「セクシーな文体と時代の風の微妙な関係」
風に吹かれて(amazon.co.jp)

ぼくたちはやはり生かされてる存在だと思うんです。
自分でもぼやっとして文章書いてて、手に書かされてるって思うときだってあるもの。
頭だけでも、ハートだけでもなくてね、手が書くっていう瞬間も実際、あるんですよ。
ヨットに帆を張って、風を待ってるようなものです。
なにか大きなものに励まされて、初めて書いていけるみたいな。

塩野七生 五木寛之『おとな二人の午後』(角川書店,2003)314p
五木寛之 19

日本の小説家・随筆家。作詞家としての活動も多い。旧姓は松延(まつのぶ)。...-ウィキペディア

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「セクシーな文体と時代の風の微妙な関係」

三年で古びるものでなければ、三十年後によみがえらないっていう意見なんです。
つまり、古くならないものは再生しないし、けっして新しくならない。
塩野:なるほどねえ。
三年たったら古く感じられるくらい時代と密着しなければ、
三十年後にいきいきと感じられないっていうこと。

塩野七生 五木寛之『おとな二人の午後』(角川書店,2003)313p
五木寛之 19

日本の小説家・随筆家。作詞家としての活動も多い。旧姓は松延(まつのぶ)。...-ウィキペディア

「セクシーな文体と時代の風の微妙な関係」
関連名言 ユリウス・カエサル いかに悪‥(sekihi.net)

善意から発した悪ほど恐ろしいものはないですから。

塩野七生 五木寛之『おとな二人の午後』(角川書店,2003)309p
五木寛之 19

日本の小説家・随筆家。作詞家としての活動も多い。旧姓は松延(まつのぶ)。...-ウィキペディア

「セクシーな文体と時代の風の微妙な関係」

歴史小説を書く人がおちいりやすいのは、上から見下ろすことなんですよ。

塩野七生 五木寛之『おとな二人の午後』(角川書店,2003)308p
五木寛之 19

日本の小説家・随筆家。作詞家としての活動も多い。旧姓は松延(まつのぶ)。...-ウィキペディア

「セクシーな文体と時代の風の微妙な関係」

最初からぼくは自分ひとりで仕事をしているとは思ってはいないのです。
書き手というのはお寺の鐘だと。
お寺の鐘がゴーンと鳴るのは、自分で鳴るわけじゃない。
やっぱり撞木があって、
撞木で鐘を撞く側の、時代とか読者とか社会というものがあって、ゴーンと鳴る。
でもまったく鳴らない鐘もある。割れた鐘もある。
よく鳴る鐘もあるし、低温で響く鐘もある。
錆びた鐘もあるし、澄んだ音を出す鐘もある。
そこが書き手の才能でしょう。
だから、作家はいわば鐘だと思うわけ。自分だけで勝手に鳴ってるわけじゃない。

塩野七生 五木寛之『おとな二人の午後』(角川書店,2003)302p
五木寛之 19

日本の小説家・随筆家。作詞家としての活動も多い。旧姓は松延(まつのぶ)。...-ウィキペディア

「アートを最高に楽しむコツ」
展覧会を見るコツ

もしも盗むとしたら、
ここにある絵のなかでどれを盗むかということを本気で考えながら絵を見ると、
とっても真剣になれる

塩野七生 五木寛之『おとな二人の午後』(角川書店,2003)275p
五木寛之 19

日本の小説家・随筆家。作詞家としての活動も多い。旧姓は松延(まつのぶ)。...-ウィキペディア

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「アートを最高に楽しむコツ」

スターは存在感がすべてですね。

塩野七生 五木寛之『おとな二人の午後』(角川書店,2003)273p
五木寛之 19

日本の小説家・随筆家。作詞家としての活動も多い。旧姓は松延(まつのぶ)。...-ウィキペディア

「アートを最高に楽しむコツ」

結局、使う人と使われる人というのは立場のちがいだけなんですよ。
差別ではないんですね。
考えてみると、使われる人がプロ意識をもって、ちゃんと存在するほうがいいんだ。

塩野七生 五木寛之『おとな二人の午後』(角川書店,2003)255p
五木寛之 19

日本の小説家・随筆家。作詞家としての活動も多い。旧姓は松延(まつのぶ)。...-ウィキペディア

「いま〈慣用〉の時代がやってきた」

早熟っていうのは早老という意味でもある。

塩野七生 五木寛之『おとな二人の午後』(角川書店,2003)209p
五木寛之 19

日本の小説家・随筆家。作詞家としての活動も多い。旧姓は松延(まつのぶ)。...-ウィキペディア

「おしゃれは悪魔の誘い」

アホらしい道楽だと思わなければ、おしゃれなんてできないでしょ。
実用的におしゃれするなんて意味がないもの。

塩野七生 五木寛之『おとな二人の午後』(角川書店,2003)51p
五木寛之 19

日本の小説家・随筆家。作詞家としての活動も多い。旧姓は松延(まつのぶ)。...-ウィキペディア

成績が良いことと、頭が良いことは、違う。

久保田カヨ子 3

(1932年1月~) 日本の児童教育者。 カヨ子ばあちゃんと呼ばれることがあ...


    確かに! - 銘無き石碑

不幸をウリにするなんて下品だってこと。
不幸は、口に出したら自分の魂を汚してしまう気がするんだ。

少女には向かない職業 1

桜庭一樹著、少女には向かない職業。 その主人公、大西葵の名言。

奴隷が主人になると、「旦那様」という呼び方を決して廃止しません。
いばり方はたぶん主人よりももっと完璧で、もっと滑稽でありましょう。

『魯迅評論集』(竹内好編訳・岩波文庫版208頁)
魯迅 23

中華民国の小説家、翻訳家、思想家である。本名は周樹人(繁体字: 周樹人; 簡体字...-ウィキペディア

世の中はしつこい、毒々しい、こせこせした、そのうえずうずしい、
いやな奴で埋っている。元来なにしに世の中へ面を曝しているんだか、
解しかねる奴さえいる。しかもそんな面にかぎって大きいものだ。
浮世の風にあたる面積の多いのをもって、
さも名誉のごとく心得ている。

『草枕・二百十日』(角川文庫版119頁)
夏目漱石 38

日本の小説家、評論家、英文学者。本名、夏目 金之助(なつめ きんのすけ)。江戸の...-ウィキペディア

「…しかしそれよりまえに文明の皮を剥かなくっちゃ、いけない」
「皮が厚いからなかなか骨が折れるだろう」と碌さんは水瓜のような事を言う。
「折れてもなんでも剥くのさ。奇麗な顔をして、下卑たことばかりやってる。それも金のない奴だと、自分だけで済むのだが、身分がいいと困る。下卑た根性を社会全体に蔓延させるからね。たいへんな害毒だ。しかも身分がよかったり、金があったりするものに、よくこういう性根の悪い奴があるものだ」

『草枕・二百十日』(角川文庫版182頁)
夏目漱石 38

日本の小説家、評論家、英文学者。本名、夏目 金之助(なつめ きんのすけ)。江戸の...-ウィキペディア

「洪庵のたいまつ」

医者がこの世で生活しているのは、人のためであって自分のためではない。
決して有名になろうと思うな。また利益を追おうとするな。
ただただ自分をすてよ。そして人を救うことだけを考えよ。

司馬遼太郎『対訳 21世紀に生きる君たちへ』(朝日出版社,1999)38p
緒方洪庵 5

江戸時代後期の武士(足守藩士)・医師・蘭学者。諱は惟章(これあき)または章(あき...-ウィキペディア

「洪庵のたいまつ」

人間は、人なみでない部分をもつということは、すばらしいことなのである。
そのことが、ものを考えるばねになる。

司馬遼太郎『対訳 21世紀に生きる君たちへ』(朝日出版社,1999)26p
司馬遼太郎 45

日本の小説家、ノンフィクション作家、評論家。本名、福田 定一(ふくだ ていいち)...-ウィキペディア

「洪庵のたいまつ」

世のためにつくした人の一生ほど、美しいものはない。

司馬遼太郎『対訳 21世紀に生きる君たちへ』(朝日出版社,1999)22p
司馬遼太郎 45

日本の小説家、ノンフィクション作家、評論家。本名、福田 定一(ふくだ ていいち)...-ウィキペディア

「21世紀に生きる君たちへ」

君たち。
君たちはつねに晴れあがった空のように、たかだかとした心を持たねばならない。
同時に、ずっしりとたくましい足どりで、大地をふみしめつつ歩かねばならない。

司馬遼太郎『対訳 21世紀に生きる君たちへ』(朝日出版社,1999)18p
司馬遼太郎 45

日本の小説家、ノンフィクション作家、評論家。本名、福田 定一(ふくだ ていいち)...-ウィキペディア

「21世紀に生きる君たちへ」

君たちは、いつの時代でもそうであったように、自己を確立せねばならない。
――自分に厳しく、相手にはやさしく。
という自己を。
そして、すなおでかしこい自己を。

司馬遼太郎『対訳 21世紀に生きる君たちへ』(朝日出版社,1999)12p
司馬遼太郎 45

日本の小説家、ノンフィクション作家、評論家。本名、福田 定一(ふくだ ていいち)...-ウィキペディア