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病者の費用少なからんことを思うべし。
命を与うとも、その命を繋ぐの資を奪わば、また何の益かあらん。
(現代語訳――
患者さんが負担する金額は少なければ少ないほどいいなぁ。
命を救った気になってみても、その命を繋ぐために必要な資金を奪ってちゃ、
何の意味もないもんなぁ。)
もともとはドイツの名医フーフェランドの言葉で、それを和訳したもの。
「洪庵のたいまつ」
医者がこの世で生活しているのは、人のためであって自分のためではない。
決して有名になろうと思うな。また利益を追おうとするな。
ただただ自分をすてよ。そして人を救うことだけを考えよ。
司馬遼太郎『対訳 21世紀に生きる君たちへ』(朝日出版社,1999)38p
医者は世間の人に愛される人でなければならない。いかに学術が優れていようとも、言行が厳格であっても、世間の人に信用がなければならない。医者は病人の秘密を知りうる職業なので、その行動は篤実温厚を旨とし、決して他人に話してはならない。
『扶氏医戒之略』より
病者に対してはただ病者を診るべし。
貴賎貧富を顧みることなかれ。
『扶氏医戒之略』より