五木寛之
「「スペンデレベーネ」したあとの静かな死」
汚い金をきれいに使うのが文化ちゅうもんや
塩野七生 五木寛之『おとな二人の午後』(角川書店,2003)356p
桑原武夫
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1904年5月10日 - 1988年4月10日 日本のフランス文学・文化の研究者...
「「スペンデレベーネ」したあとの静かな死」
外交だって、日本はディプロマシーを外交って訳してるのがまちがいで、
外政って訳すべきですね。発想を転換すべきだと思う。
塩野七生 五木寛之『おとな二人の午後』(角川書店,2003)360p
「「スペンデレベーネ」したあとの静かな死」
マイナス要因かもしれないものをプラス要因に変えていくのが芸術家なんです。
塩野七生 五木寛之『おとな二人の午後』(角川書店,2003)357p
「「スペンデレベーネ」したあとの静かな死」
文化っていうのは金は儲からないものであると。
五木:文化は使うだけだね。
だから、堂々と使うべきなの。
塩野七生 五木寛之『おとな二人の午後』(角川書店,2003)356p
「「スペンデレベーネ」したあとの静かな死」
自己顕示欲のない芸術家なんていうのは芸術家じゃない。
塩野七生 五木寛之『おとな二人の午後』(角川書店,2003)335p
「貧しかったが尊敬されていたこの国」
人間は軽蔑されると、どんなにいいものを食べてても、うれしくないんですね。
塩野七生 五木寛之『おとな二人の午後』(角川書店,2003)343p
「貧しかったが尊敬されていたこの国」
五木:塩野さん、じゃあ、日本にンにはなにがいちばん向いてると思います?(笑)
五木:塩野さん、じゃあ、日本にンにはなにがいちばん向いてると思います?(笑)
個性に乏しくて刺激もない、ただし壊れない。
やはり壊れないってことは大切なんですよ。
塩野七生 五木寛之『おとな二人の午後』(角川書店,2003)337p
「貧しかったが尊敬されていたこの国」
日本人は反論の口実が見つけられないとき、気分的に反論していくの。
塩野七生 五木寛之『おとな二人の午後』(角川書店,2003)330p
「貧しかったが尊敬されていたこの国」
人間には男女を問わず、あなたにチャンスをあげますと言えば奮い立つ人と、
あなたに安定を保証しますと言ったら、なにかやる人とがいるのよ。
塩野七生 五木寛之『おとな二人の午後』(角川書店,2003)326p
「セクシーな文体と時代の風の微妙な関係」
言葉でもってなぐさめられるより、こういうことは不埒かもしれないけれど、
私は腕の筋肉のほうがいい
塩野七生 五木寛之『おとな二人の午後』(角川書店,2003)317p
「セクシーな文体と時代の風の微妙な関係」
文学は若者の文学と老年の文学しかないと。中年の文学というのはないと。
それで若者の文学とはなにかと言えば、言いたいことを書く。
それで老年の文学はつくると。
塩野七生 五木寛之『おとな二人の午後』(角川書店,2003)304p
「セクシーな文体と時代の風の微妙な関係」
うまい作家でありつづけることはできても、
すごい作家でありつづけるというのはむずかしいんですよ。
塩野七生 五木寛之『おとな二人の午後』(角川書店,2003)302p
「セクシーな文体と時代の風の微妙な関係」
第一作はだれでも容易にできるんですよ。
だから大事なのは、第二作じゃないですか。
塩野七生 五木寛之『おとな二人の午後』(角川書店,2003)301p
「セクシーな文体と時代の風の微妙な関係」
小羊→子羊もしくは仔羊
小羊→子羊もしくは仔羊
やっぱり文学って、一匹の迷える小羊(誤植)を救うためにあるのね。宗教もそう。
五木:宗教はそうですね。
ええ。ところが、歴史とか政治は九十九匹の安全をまず考える。
五木:たしかに。
それから余裕があったら一匹を探しにいくっていうのよ。
塩野七生 五木寛之『おとな二人の午後』(角川書店,2003)295p
「私たちにとって宗教とはなにか」
政治っていうのは永田町あたりでやっている
われわれには無関係なことだと思ったら大まちがいだというのが、私の考えですね。
政治とは、われわれのすべてに響いてくるものですから。
塩野七生 五木寛之『おとな二人の午後』(角川書店,2003)286p
「アートを最高に楽しむコツ」
空間っていうのは、意外と人間がつくるんですね。
塩野七生 五木寛之『おとな二人の午後』(角川書店,2003)228p
「ワインと車と、色のいろいろ」
私なんかはワインのいい悪いって、
そんなに神経質になるような問題じゃないと思うの。
飲むときの空気、ヨットの上で飲んだとかね、つまり潮風の香りとか、
いろいろな要素がはいって、おいしいとね、感じる‥‥‥。
塩野七生 五木寛之『おとな二人の午後』(角川書店,2003)228p
「ワインと車と、色のいろいろ」
多くのことは、やはり心であじわうんですよ。
塩野七生 五木寛之『おとな二人の午後』(角川書店,2003)227p
「政治も教育もセクシーでなければ」
私は、息子にこう言いますの。
ママの野心はママがひとりでやり遂げる。
だから、あなたは自分のことを考えればいいとね。
塩野七生 五木寛之『おとな二人の午後』(角川書店,2003)154p
「古代『ローマの休日』を歩く」
安全が保障されると農耕民族になるんですよ
塩野七生 五木寛之『おとな二人の午後』(角川書店,2003)133p
「物語のあるイタリアの靴に惚れる」
人に見られるってことは、美しくなる条件ですよ。
塩野七生 五木寛之『おとな二人の午後』(角川書店,2003)83p
「おしゃれは悪魔の誘い」
日本のおとなの女性は、とかくPTA的な女の視線を意識して装ってはいませんか。
塩野七生 五木寛之『おとな二人の午後』(角川書店,2003)57p
「おしゃれは悪魔の誘い」
よく日本人は自分の個性に合った洋服を着ようって感覚でしょう。
そんあものじゃないのね、本来、洋服の個性を着るんですよね。
塩野七生 五木寛之『おとな二人の午後』(角川書店,2003)50p
「おしゃれは悪魔の誘い」
リラックスしてはいけないのが、洋服の本分のひとつ
塩野七生 五木寛之『おとな二人の午後』(角川書店,2003)49p
「ローマからの故国の眺め」
イタリアは、美しく、おいしく、すばらしい国だ
イタリアは、美しく、おいしく、すばらしい国だ
天使:神さま、そんなふうにイタリアをおつくりになったら、
ほかの国とくらべて不平等じゃないですか
神:大丈夫、大丈夫、イタリア人を入れてあるから
塩野七生 五木寛之『おとな二人の午後』(角川書店,2003)31p