やっぱり文学って、一匹の迷える小羊(誤植)を救うためにあるのね。宗教もそう。
五木:宗教はそうですね。
ええ。ところが、歴史とか政治は九十九匹の安全をまず考える。
五木:たしかに。
それから余裕があったら一匹を探しにいくっていうのよ。
塩野七生 五木寛之『おとな二人の午後』(角川書店,2003)295p
塩野七生
小羊→子羊もしくは仔羊