男たちへ
「第36章 ウィンザー公夫人の宝石」
「君臨代」は、国民の税金から出ているのが、二十世紀なのだ。
塩野七生 『男たちへ』(文春文庫,1993)275p
「第17章 殺し文句についての考察」
「殺し文句」とは、剣を使わずに相手を殺す方法であり、平和的な殺人手段である。
塩野七生 『男たちへ』(文春文庫,1993)132p
「第3章 古き皮袋に新しき酒を」
「真剣」にジーパンをはいている男など、
「真剣」に背広を着ている男とまったく同じに、こっけいそのものではないか。
塩野七生 『男たちへ』(文春文庫,1993)34p
「第19章 オール若者に告ぐ」
「若者」たるもの、「オトナ」が自分たちをわかり理解してくれるなどということを
絶対に期待してはいけない。
塩野七生 『男たちへ』(文春文庫,1993)147p
「第2章 イタリア男、イギリス男に圧倒されるの巻」
「遊び」だって、伝統を背にしているという自信があるから、大胆にやれるのだ。
塩野七生 『男たちへ』(文春文庫,1993)26p
「第1章 頭の良い男について」
「頭の良い男」とは、なにごとも自らの頭で考え、それにもとづいて判断をくだし、
ために偏見にとらわれず、
なにかの主義主張にこり固まった人々に比べて柔軟性に富み、
それでいて鋭く深い洞察力を持つ男、ということになる。
塩野七生 『男たちへ』(文春文庫,1993)14p
「自殺の復権について」
おそらくシェンキェヴィッチ『クォヴァディス』(amazon.co.jp)からのエピソードより
おそらくシェンキェヴィッチ『クォヴァディス』(amazon.co.jp)からのエピソードより
あなたの言うことは、おそらく、正しいことなのでしょう。
しかし、わたしのことならば、放っておいてください。なぜならば、
わたしは、必要あると思ったときは、自ら毒杯をあおることができますから
塩野七生 『男たちへ』(文春文庫,1993)358p
ペトロニウス
2
ローマの貴族。ソフィスティケートな教養人。
「第13章 おしゃれな男について」
おしゃれな人とは、男女を問わず、自己顕示欲の強い人である。
塩野七生 『男たちへ』(文春文庫,1993)105p
「第23章 マザコン礼讃」
部下の一人について
部下の一人について
この男は、何千と母非難の手紙がこようとも、
母の流す一粒の涙にかなわないということを知らないのだ
塩野七生 『男たちへ』(文春文庫,1993)178p
アレクサンダー大王
3
アレクサンドロス3世・古代マケドニア王(紀元前356年- 紀元前323年)
「第4章 再び、皮袋に新しき酒を」
1960年代のローマにて
1960年代のローマにて
この街を行く日本の殿方たちは、いずれもチャコール・グレイ
(当時の日本では猫もしゃくしもこの色を着ていた)の背広に白いワイシャツ姿。
これではまるで、ドブネズミの一群が行くのと変わりません。
塩野七生 『男たちへ』(文春文庫,1993)37p
「第7章 「同じ言語」で語りあえることの尊さについて」
これが自分の世界なのだ、と言えるものを持っている男なんて、
まったくステキではないか。
塩野七生 『男たちへ』(文春文庫,1993)61p
「第48章 外国人と上手くケンカする法、教えます」
だが、しかし、と言って後、ケンカははじまるのである。
塩野七生 『男たちへ』(文春文庫,1993)373p
「第50章 肉体讃歌」
だれが、古代ギリシアの彫像に、背広を着せたがるものか。
塩野七生 『男たちへ』(文春文庫,1993)390p
「第39章 スタイルの有無について」
タキ『ハイ・ライフ』(amazon.co.jp)「スタイルとはなにか」より
タキ『ハイ・ライフ』(amazon.co.jp)「スタイルとはなにか」より
だれも知らない。が、見ればそれとわかるのがスタイルだ
塩野七生 『男たちへ』(文春文庫,1993)300p
タキ
1
大富豪の家に生まれ、若いころから欧米の社交界に精通している異色のコラムニスト
「第12章 人前で泣く男について」
できるならば人間、陽の当たる道を進むにこしたことなし
塩野七生 『男たちへ』(文春文庫,1993)98p
「第42章 働きバチなる概念について」
ときにはケンカしたっていいのだ。ただし、ケンカは巧みにする必要はある。
塩野七生 『男たちへ』(文春文庫,1993)327p
「第49章 あなたはパトロンになれますか?」
どのように使われるかを心配するようでは、与えることにはならないのである。
塩野七生 『男たちへ』(文春文庫,1993)379p
「第6章 再び、嘘の効用について」
口にして=発言して
口にして=発言して
どれくらい真実がふくまれているかどうかは、問題ではないのである。
口にして以後、真実がふくまれはじめてくるのだ。
塩野七生 『男たちへ』(文春文庫,1993)54p
「第50章 肉体讃歌」
どんなに誉めようと、それが肉体についてならば心配なことはないのよ。
なんて暖かい人柄の男、なんて言い出したら心配だけど
塩野七生 『男たちへ』(文春文庫,1993)386p
「第40章 セクシーでない男についての考察」
なにかを怖れる気持ちがなければ、
いかに自信のある男でも、精巧なコンピュータつきのロボットでしかない。
塩野七生 『男たちへ』(文春文庫,1993)311p
「第12章 人前で泣く男について」
なにひとつ苦労のない人生を、良しとするわけではない。
ただ、人間には、運に恵まれる人と恵まれない人がいる
塩野七生 『男たちへ』(文春文庫,1993)98p
「第38章 仕事は生きがい、子供は命、男は?」
なにもかも事情に通じている者の忠告や助言は、ほんとうのところは実に有効なのだが、
それが有効であるだけになお、与えられる側は悲鳴をあげるにきまっている。
嘘だと思ったら、一度試してみたらよい。
塩野七生 『男たちへ』(文春文庫,1993)294p
「第15章 ひげの種々相について」
ほんとうの女は、化粧する時、
親が与えてくれた造作だけでは、自分の内部を表現するのに不十分と思い、
そのただ不十分なところを、化粧によっておぎなう気持ちで鏡に向かうのである。
塩野七生 『男たちへ』(文春文庫,1993)122p
「第23章 マザコン礼讃」
もしも息子の できが大変に良かったら、
タネは、神とか精霊とか言ってしましていればよいので、
そのタネを育てるのは、絶対に母親の権利である。
塩野七生 『男たちへ』(文春文庫,1993)180p
「第28章 インテリ男はなぜセクシーでないか」
わたしたち女は、男を尊敬したくてウズウズしているのである。
男たちよ、その期待を裏切らないでください。
塩野七生 『男たちへ』(文春文庫,1993)218p