ハインリヒ・ハイネ 119

1797年12月13日 - 1856年2月17日
ドイツの作家、詩人、文芸評論家、エッセイスト、ジャーナリスト。デュッセルドルフのユダヤ人の家庭に生まれる。名門ゲッティンゲン大学卒業、法学士号取得。当初は商人、ついで法律家を目指したが、ボン大学でA・W・シュレーゲルの、ベルリン大学でヘーゲルの教えを受け作家として出発...-ウィキペディア

「愛は何か」と、お前は訊く。立ちこめる霧に包まれた一つの星だ

「新詩集」より

思想は行動になろうとし、ことばは肉体になろうとする。

「ドイツの宗教と哲学」より

幸福は浮気な娼婦である。同じ所にじっとしてはいない

「ロマンツェロ」より

悪魔であるのか、天使であるのかそれは知らない。女にあってはどこで天使が始まり、どこで悪魔が始まるのかもわからない

「アタートロル」より

悪魔は理論家である。悪魔は現世のよさや官能の悦びなどの代表であるにとどまらず、
彼はまた人間理性の代表者である

「精霊考」より

多くを所有する者は、なお多くを手に入れる。わずかしか所有しない者は、そのわずかなものさえ奪われる

「世相」より
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偉大なる精神は、偉大なる精神によって形成される。ただし、それは同化によるむしろ多くの軋轢による。ダイヤモンドがダイヤモンドを研磨するのだ

「ドイツの宗教と哲学」より

暗黒時代には、宗教ほど諸国民を導くのに最適なものはなかった。
というのも、
暗黒の中では目の見えない人がいちばんよい案内役で、目明るきよりもずっと確かだからである。
しかし、昼になって明るくなっても目の見えない人に案内させているとすれば、
それは阿呆である。

「落想集」より

宗教が哲学の支援を求める途端から、
その宗教の消滅は不可避のものになる

「ドイツの宗教と哲学」より

革命は一つの不幸である。
しかし、いちばん大きな不幸は失敗した革命である。

「ベルネ覚書」より

人間が偉大になればなるほど、罵倒の矢に当たりやすくなる。小人には罵倒の矢さえなかなか当たらない

「浪漫旅」より
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賢者は新しい思想を考え出し、愚者はそれを広める

「落想集」より

ことば、これによって死者を墓から呼び出し、聖者を埋めることも出来る。
ことば、これによって小人を巨人に仕上げ、巨人を徹底的にたたきつぶすことも出来る。

「フランスの情勢」より

矢が弓の弦から離れるや否や、その矢は射手のものではない。
ことばは唇から離れるや否や、ましてや、それが何枚にもに印刷された後は、
もはや話し手の自由にはならない。

「告白」より

人間
動物の間の貴族

「機知・英和・情念」より

人間を照らす唯一のランプは理性であり、生の闇路を導く唯一の一本の杖は良心である

「ドイツの宗教と哲学」より

真の天才は、予め一定の軌道にのせて描くことはできない。その起動は、すべての批判的評価の拉致以外にある

「北海」より

共産主義は現代の悲劇において、一時的ではあるが、
大きな役割が与えられている陰の主人公である。
合図の言葉を待って舞台に飛び出そうとしている。
だから、この役者から目をそらすことはできない。

「ルテチア」より

鉄は人間を殺さない。殺すのは手である。
その手は心にしたがう。

「ルテチア」より

美しき五月となりて、花のつぼみも燃ゆるとき、わが胸も愛の想いにも燃えいでぬ

恋に狂うとは、ことばが重複している。恋とはすでに狂気なのだ

「シェークスピアの女たち」より

    もういい年齢なんだから恋とか言ってないで、真っ当な愛を育みましょう。 - 銘無き石碑

女が終わるところに劣悪な男が始まる

「思想と警句」より

生命はあらゆる財宝の最高とす。そして最高の悪は死とす

「こころ」より

ローマ法大全は悪魔の聖書だ

ナイトキャップや寝間着の切れっぱしで
世界のお堂の隙間をふさぐ

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