ジャン=ジャック・ルソー 50
1712年6月28日 - 1778年7月2日
フランス語圏ジュネーヴ共和国に生まれ、主にフランスで活躍した哲学者、政治哲学者、作曲家。...-ウィキペディア
十歳では菓子に、二十歳では恋人に、三十歳では快楽に、四十歳では野心に、五十歳では貪欲に動かされる。人間はいつになったら、英知のみを追うようになるのだろうか
「エミール」より
恋人を追うのは理解できないが、野心は悪くない。 - 銘無き石碑
男は知っていることをしゃべり、女は人に悦ばれることをしゃべる
「エミール」より
女にとって束縛は免れ得ない運命で、女がこの束縛から離れようとすれば、
いっそう激しい苦しみに出会う
「エミール」より
女性が男性を自由にするということは、それ自体は害悪ではない。これは女性が人類の幸福の為に自然から享けた賜物である
「エミール」より
死に対する用心深さが死を恐ろしいものにし、死の接近を促進する
「エミール」より
人は二回の誕生がある。一つは、世に現れた誕生、一つは生活に入る誕生である
「エミール」より
無知は決して悪を生まない。危険な罪悪を生むのはただ誤謬の懸念である。
「エミール」より
教育とは自然の性、すなわち天性に従うことでなければならない。
国家あるいは社会のためを目標とし、国民とか公民になす教育は、
人の本性を傷つけるものである。
「エミール」より
私はこう解釈する.知と愛は言葉である。言葉は認識を表す。人間が区別して認識していることになる。だから上の文は繰り返しの矛盾にしか見えない。しかし、言葉を知らない段階の人類はどうだっただろう。現代の人間は人類を愚昧で未開人と思い込む傲慢に慣れ、自分こそ科学技術信仰の奴隷であることに気づかぬ愚か者であるのを忘れている。
人類は自然と一体に生き、暮らしていた。自然を我を生かす恵みと感謝し我も自然の一部と感じ、死んだら自分を自然に返し自然を育てる。
現代人のように自然を破壊することが文明だと考えるようになったのは教育の結果だ。ルソーはそう言いたかったのだろう。
しかし文明は私たちに安息を与え,生病老死の苦を和らげてくれた。
だが行き過ぎた文明は、かえって四苦を復活している。
私たちに残されている選択肢はひとつ、文明の抑制である。
目安は、人工的な自然の再創造はしないこと、例えば原子力をエネルギーとすること、遺伝子組み換え技術を利用すること、人工的延命技術を使うことなどである。 - 岬
名声は人々のささやきにほかならないが、それはしばしば腐敗しきった息である。
「エミール」より
いかなる物でも、自然という造物主の手から出るときは善であり、
人間の手に渡って悪となる。
「エミール」より
嘘には二種類ある。
過去関する事実上の嘘と未来に関する権利上の嘘である。
「エミール」より
自然はけっしてわれわれを欺かない。われわれ自身を欺くのは、つねにわれわれである。
「エミール」より
アクセントは会話の生命である。アクセントは会話に感性と真実を与える。
「エミール」より
自然を見よ。そして自然が教える道をたどっていけ。自然は絶えず子供を鍛える。
「エミール」より
どんなものでも、自然という造物主の手から出るときは善であり、
人間の手にわたってからは悪となる。
「エミール」より
文明人は奴隷状態において生まれ、生活し、死ぬ。
誕生においては彼はむつきでくるまれ、死に臨んでは棺桶に釘を打たれる。
彼が人間の形式を保有する限り、彼はわれわれの制度に束縛される。
「エミール」より
歴史は人生の方面よりも悪の方面をいっそう強く描きだす。
歴史家にとって革命や困難はおもしろい材料だが、平和に栄え幾代は材料にならない。「エミール」より
自然と美徳は、社会や財産の産物である学問と芸術によって害される。
「科学芸術論」より
悔恨の情は、得意の折りには熟睡し、失意の時には苦みを増すものである。
「告白書」より
上手くいってる時はそんな事露ほども感じないのに
挫折したりすると 途端にあの時ああしていれば・・と頭に嫌と言うほど浮かんでくる - 44
失意で現実に醒めた不幸さえも
何かで気を紛らわしてじたばた逃げ回るより
出来るだけじっと味わう事をオススメしたい
精神的苦痛を真正面から受け止め味わう勇気を持った人間が
もっともっと増えると素敵だと思う - 銘無き石碑
単によい歌い手や踊り手であるだけでは、世間で抜きん出るわけにはいかない
「告白録」より
不運は確かに偉大な教師だが、その授業料は高く、
それから得た利益は、しばしばそれに費やした費用に匹敵しない
「孤独な散歩者の夢想」より
方便の嘘とは、正真正銘の嘘である。
というのは、他人とか、あるいは自分の利益のために人を欺くことは、自分の利益を犠牲にしてまで欺くのと同じく、
不正だからである。
「孤独な散歩者の夢想」より
自愛こそ愛すべきものである
「孤独な散歩者の夢想」より
子供たちが父親に結び付けられているのは、
自分たちを保存するのに、父親を必要とする期間だけである
「社会契約論」より
人はしばしば己が不幸に苦しんでいるとき、無分別にわれわれにうるさく迫る慰めは、
われわれの苦しみを倍加し、われわれの悲しみをいっそう激しくするのに役立つのみである。
「断片」より