名言・語録一覧
眠るは起きんがためなり、休息するは労作せんがためなり。
「文学社会の現状」より
徳冨蘇峰
2
明治昭和時代の評論家
人はつねにわが胸中の秘密を語らんとす。けだしその人の有する四支五官は、すべてこれ、人間が心中の秘密を現す間謀者なり。
「インスピレーション」より
徳冨蘇峰
2
明治昭和時代の評論家
断崖、断崖、人生いたるところ処断崖多し
徳冨蘆花
1
明治昭和時代の作家
真の愛は悪に対する憎悪を十分に含むものである。仮面的の愛または浅き愛は、悪を憎むことを知らない。けれども深き真なる愛は、かくあることはできないのである
「ロマ書の研究」より
貧は自由の伴侶である。束縛は富に伴なう者である。富は人の作った者である。故に富んで人世の束縛よりは離るる事は甚だ難くある。貧者の一つの幸福は世が彼の交際を要求しないことである
「所感十年」より
富も財産なり、智識も財産なり、健康も財産なり、才能も財産なり、
而して意思も亦財産たるなり、而して意志の他の財産に優る所以は、何人も之を有すると之を己が欲する儘に使用し得ることに存す
「所感十年」より
懐疑は思想の過食よりくる脳髄の不消化症なり。
「所感十年」より
懐疑は疑うよりも良し、
然れども疑わずして深く信ずる能わず、懐疑は進行のために必要なり。
「所感十年」より
家庭は日本最大多数に取りては幸福なる処ではなくして忍耐の処である
「所感十年」より
恐るべき者は宗教家にあらず、彼らは時代の子なり、
神の僕に非ず、彼らは時代の思潮に逆いて何事をも為し得る者に非ず。
「所感十年」より
信仰は信仰に由りて維持するに能わず、信仰は労働に由りてのみ能く維持するを得べし、
信仰は根にして労働は枝なり
「所感十年」より
真理を証するもの三つあり、
すなわち天然と人と聖書
「断片」より
愛に疑惑なし、最大の真理なればなり
「所感十年」より
婦人を遇する道は、その高貴なる品性をはげすにあり、
その賤劣なる虚栄心に訴うるにあらず
「独立宣言」より
自然の自然は自然なり。自然主義者の自然は不自然なり。
「聖書之研究」より
禁欲主義というやつは、矛盾を秘めた教えで、いわば、
生きていながら、生きるなと命ずるようなものである
「断片」より
坪内逍遥
1
大正昭和時代の作家・劇作家
絶望と悲哀と寂寞とに堪え得るる勇者たれ、
運命に従う者を勇者という
「田舎教師」より
田山花袋
2
明治大正時代の作家
センチメンタリズムということは、こうありたい、ああありたいと思う願いを誇張して、
理想から空想的になって行った形を言うのである
「痕跡」より
田山花袋
2
明治大正時代の作家
孔丘盗跖倶ともに塵埃
「詩」より
棺を蓋いて事定まる
明日には富児の門をたたき、暮には肥馬の散りに随う。
国破れて山河あり。
「春望詩」より
材大なれば用をなし難し
「古栢行」より
心頭滅却すれば火もまた涼し
「夏日題悟空上人院詩」より
杜荀鶴(とじゅくかく)
1
中国唐の詩人
固体対集団の葛藤も、その本質は個人の甘えに発している
「甘さゆえの構造」より
土居健郎
3
昭和時代の精神科医学者