ニッコロ・マキャヴェッリ 94

1469年5月3日 - 1527年6月21日
イタリア、ルネサンス期の政治思想家、フィレンツェ共和国の外交官。 著書に『君主論』、『ティトゥス・リウィウスの最初の十巻についての論考(ディスコルシ)』、『戦術論』がある。理想主義的な思想の強いルネサンス期に、政治は宗教・道徳から切り離して考えるべきであるという現実主義的な政治理論を創始した…-ウィキペディア

忍従とか謙譲を義務とするあらゆる宗教は、
市民に対して消極的な勇気のみしか鼓吹しない。

「ローマ史論」より

キリスト教の信仰は、善良な人々を暴虐不正な者どもの餌食にしてしまった。

「君主論」より

傷つけられた名声は勝ち得るのであって、名声が力を勝ち得るのではない。

「君主論」より

元来人間は、父が殺されたことはすぐ忘れるが、
その遺産をなくしたことは、なかなか忘れない

「君主論」より

運命はわれわれの行為の半分を支配し、他の半分をわれわれ自身にゆだねる

「君主論」より

高慢な相手には、屈従すれば勝てると考えるのは誤りである

「ローマ史論」より
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次の二つは絶対に軽視してはならない。
第一は、寛容と忍耐をもってしては、人間の敵意は決して溶解しない。
第二は、報酬と経済援助などの援助を与えても敵対関係は好転しない。

きみには、次のことしか言えない。
ボッカチオが『デカメロン』の中で言っているように、
「やった後で後悔するほうが、やらないことで後悔するよりもずっとましだ」
という一句だ。
今日きみが享受している、恋することによって得る喜びは、明日になればもう受けられないものなのだよ。それを受けているきみは、わたしにすればイギリスの王よりもうらやましい。

「手紙」

天国に行くのに最も有効な方法は、地獄へ行く道を熟知することである。

「手紙」

人間というものは、自分を守ってくれなかったり
誤りを質す力もない者に対して
忠誠であることはできない。

「若干の序論と考慮すべき事情を述べながらの、資金援助についての提言」より

個人の間では、法律や契約書や協定が、信義を守るのに役立つ。
しかし権力者の間で信義が守られるのは、力によってのみである。

「若干の序論と考慮すべき事情を述べながらの、資金援助についての提言」より
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人間は、自分を守ってくれない者には忠誠を誓わない。


「忠誠を誓わない」
の部分を
「忠誠を尽くさない」
と書いてある資料もある

運命が何を考えているのかは、誰にもわからないのだし、
どういうときに顔を出すのかもわからないのだから、
運命が微笑むのは、誰だって期待できるのである。

武器をもたない預言者は自滅する

塩野七生 『ローマ人物語2 ローマは一日にして成らず [下]』(新潮文庫,2002)91p

苛酷に対処しなければならないとしたら、それは一時的に集中して成されるべきである。

塩野七生 『ローマ人物語5 ハンニバル戦記 [下]』(新潮文庫,2002)203p

個人の間では、法律や契約書や協定が、信義を守るのに役立つ。
しかし権力者の間で信義が守られるのは、力によってのみである。

塩野七生 『マキアヴェッリ語録』(新潮文庫,1992)64p
『君主論』より

君主(指導者)たらんとする者は、種々の良き性質をすべてもち合わせる必要はない。
しかし、もち合わせていると、人々に思わせることは必要である。
いや、はっきり言うと、実際に持ち合わせていては有害なので、
もち合わせていると思わせるほうが有益なのである。

塩野七生 『マキアヴェッリ語録』(新潮文庫,1992)67p
『君主論』より

人間というものは愚劣でエゴイストが多いのが現実だから、
あなたもまた、自分にとって最も良かれと思う方法で行動するしかない。

塩野七生 『マキアヴェッリ語録』(新潮文庫,1992)69p
『君主論』より

人々の頭脳をあやつることを熟知していた君主のほうが、
人間を信じた君主よりも、結果から見れば越えた事業を成功させている。

塩野七生 『マキアヴェッリ語録』(新潮文庫,1992)70p
『君主論』より

罠を見ぬくには狐でなくてはならず、狼を追い散らすには、ライオンでなければならない

塩野七生 『マキアヴェッリ語録』(新潮文庫,1992)71p
『君主論』より

人間というものは単純な動物だから、眼に見えることに引きずられやすいのだ。

塩野七生 『マキアヴェッリ語録』(新潮文庫,1992)71p
『君主論』より

権力をもつ人々の間でも、最近に与えた恩恵によって、
以前の怨念が消えるなどと思う人がいたならば、
その人は、とり返しのつかない誤りを犯すことになる。

塩野七生 『マキアヴェッリ語録』(新潮文庫,1992)80p

悪しき行為は一気にやってしまわねばならないのだ。

塩野七生 『マキアヴェッリ語録』(新潮文庫,1992)81p

    万引き 置き引き 反対 - 銘無き石碑

人を率いていくほどの者ならば、常に考慮しておくべきことの一つは、
人の恨みは悪行からだけでなく善行からも生れるということである。

塩野七生 『マキアヴェッリ語録』(新潮文庫,1992)90p

結果さえよければ、手段は常に正当化される

塩野七生 『マキアヴェッリ語録』(新潮文庫,1992)103p