藤子・F・不二雄
「ふきかえ糸電話」
先生:どうしてそんなに0点ばかりとるんだ。
先生がくれるから‥。
藤子・F・不二雄『ドラえもん 第37巻』(小学館,1986)126p
「ドラえもんに休日を!!」
ぜいたくいうな、ぼくなんて年じゅう無休なんだぞ。
藤子・F・不二雄『ドラえもん 第35巻』(小学館,1985)112p
「のび太もたまには考える」
考えてみれば‥‥‥、さっきからのこと‥、
すべて(能力)カセットのおかげじゃないか。
ぼく自信はあいかわらず‥‥‥、ドジでのろまで弱虫で‥‥‥‥。
思えばむなしい‥‥‥‥。
ドラえもん、なんにもいわなかったな‥‥‥。
ぼくのこともうあきらめちゃったのかな‥‥‥。
ドラえもんともいつかは別れの時がくる‥‥‥。
いつまでも子どもじゃいられないものな‥‥‥。
わかってるんだよ、このままじゃいけないってことは‥‥‥。
しかし、何度決心しても、ズルズルと元へもどっちゃうんだよな‥‥‥。
でも、やっぱり努力はしなくちゃいけないんだよな。あきらめずにな。
藤子・F・不二雄『ドラえもん 第34巻』(小学館,1985)143p
「のび太もたまには考える」
悩んでる‥? いや、悩んでなんかいないね、たんに甘ったれてるだけだ。
いっぺんでいいから本気で悩んでみろ!!
自分というものをしっかりみつめろ。悩んで悩んで悩んで悩みぬくのだ。
そうすれば‥、そこに新しい道がひらけるだろう。
藤子・F・不二雄『ドラえもん 第34巻』(小学館,1985)136p
「横取りジャイアンをこらしめよう」
ジャイアン
ジャイアン
友だち! なかまだろ!!
おまえのものは おれのもの、おれのものも おれのもの‥な!!
藤子・F・不二雄『ドラえもん 第33巻』(小学館,1985)92p
「鏡の中の世界」
説明すると長くなる。
藤子・F・不二雄『ドラえもん 第33巻』(小学館,1985)63p
「実物ミニチュア大百科」
パパとの会話
パパとの会話
朝食というのは朝のごはんでしょ。
そう。
昼食が昼ごはん、夕食が夜ごはん。
そう。
じゃ、日食というのは一日中食べてるの。
藤子・F・不二雄『ドラえもん 第30巻』(小学館,1984)4p
「神さまロボットに愛の手を!」
神さまなんかに用のない時代なのかね。
藤子・F・不二雄『ドラえもん 第28巻』(小学館,1983)141p
「10分おくれのエスパー」
正義を守るにも力がいるんだなあ。力がほしいなあ‥。
藤子・F・不二雄『ドラえもん 第27巻』(小学館,1983)120p
「森は生きている」
ゆめをみていたと思えばいいんだよ。わずかな間だったけど、楽しいゆめを。
藤子・F・不二雄『ドラえもん 第26巻』(小学館,1982)120p
「のび太の結婚前夜」
源義雄(しずかの父)
源義雄(しずかの父)
最初のおくり物はきみ(静香)がうまれてきてくれたことだ。
午前三時ごろだったよ。きみの産声が天使のラッパみたいにきこえた。
あんなに楽しい音楽はきいたことがない。
病院をでたとき、かすかに東の空が白んではいたが、頭の上はまだ一面の星空だった。
この広い宇宙の片すみに、ぼくの血をうけついだ生命がいま、うまれたんだ。
そう思うとむやみに感動しちゃって。涙がとまらなかったよ。
それからの毎日、楽しかった日、
みちたりた日びの思い出こそ、きみからの最高のおくり物だったんだよ。
少しぐらいさびしくても、思い出があたためてくれるさ。
そんなこと気にかけなくていいんだよ。
藤子・F・不二雄『ドラえもん 第25巻』(小学館,1982)187p
「二十世紀のおとのさま」
おとのさま と子供の会話
おとのさま と子供の会話
へ~、とのさまなの。とのさまってなあに?
この国でいちばんえらい人だ。
どうしてえらいの? 力が強いの? 頭がいいの? 人より仕事ができるの?
どのさまはえらいから、仕事などしないのだ。
遊んでてどうしてえらいの? ねえねえ。
藤子・F・不二雄『ドラえもん 第23巻』(小学館,1982)44p
「タンポポ空を行く」
タンポポ親子の会話
タンポポ親子の会話
そうよ、ママも風にのってとんできたのよ。
どこから? ママのママって、どこに生えていたの?
遠い、遠い‥‥‥‥‥‥‥、山おくの駅のそば‥。
ある晴れた日、大ぜいの兄弟たちといっしょにとびたったの。
こわくなかった?
ううん、ちっとも。はじめて見る広い世界が、楽しみだったわ。
つかれると列車の屋根におりて‥‥‥、ゴトゴトゆられながら昼寝したの。
夜になるとちょっぴりさびしくなって泣いたけど、お月さまがなぐさめてくれたっけ。
高くのぼって海を見たこともあるわ。青くて広くてとってもきれいだったわよ。
やがて、この町について‥‥‥、のび太さんのお部屋へとびこんだの。
ママ、旅をしてよかったと思う?
もちろんよ。おかげできれいな花をさかせて、ぼうやたちも生まれたんですもの。
ねむくなっちゃった。
じゃあね、歌を歌ってあげますからねんねしなさい。
藤子・F・不二雄『ドラえもん 第18巻』(小学館,1979)187p
「タンポポ空を行く」
タンポポ
タンポポ
勇気を出さなきゃだめ! みんなにできることがどうしてできないの。
藤子・F・不二雄『ドラえもん 第18巻』(小学館,1979)186p
「タンポポ空を行く」
タンポポ
タンポポ
にが手なら、なおさら、ぶつかっていかなくちゃ。
藤子・F・不二雄『ドラえもん 第18巻』(小学館,1979)182p
「ねむれぬ夜に砂男」
冬の空はきれいだな。星がふってくるようだ。
死んだようにねむる夜の町‥‥‥、ぼくの足音だけがむなしくこだまする。
このムード、悪くないね。
藤子・F・不二雄『ドラえもん 第18巻』(小学館,1979)162p
「あの日あの時あのダルマ」
のび太のおばあちゃん
のび太のおばあちゃん
ぼく、ひとりでおきるよ。これからも、何度も何度もころぶだろうけど‥‥‥。
かならず、おきるから安心しててね、おばあちゃん。
藤子・F・不二雄『ドラえもん 第18巻』(小学館,1979)131p
「あの日あの時あのダルマ」
のび太のおばあちゃん
のび太のおばあちゃん
ねぇのびちゃん。ダルマさんてえらいね。
なんべんころんでも、泣かないでおきるものね。
のびちゃんも、ダルマさんみたいになってくれるとうれしいな。
ころんでもころんでも、おっきできる強い子になってくれると‥‥‥‥、
おばあちゃん、とっても安心なんだけどな。
藤子・F・不二雄『ドラえもん 第18巻』(小学館,1979)131p
「あの日あの時あのダルマ」
のび太のおばあちゃん
のび太のおばあちゃん
のびちゃんが泣いてたら、心配で寝てなんかいられないよ。
藤子・F・不二雄『ドラえもん 第18巻』(小学館,1979)130p
「あの日あの時あのダルマ」
のび太のおばあちゃん
のび太のおばあちゃん
さ、ダルマさんもおっきしたよ。のびちゃんだって、ひとりでおっきできるでしょ。
藤子・F・不二雄『ドラえもん 第18巻』(小学館,1979)130p
「しあわせのお星さま」
地球なんかに生まれてそんした。そうだ、もっと住みよい星へ行こう。
藤子・F・不二雄『ドラえもん 第18巻』(小学館,1979)112p
「しあわせのお星さま」
昼間が長すぎるんだよ。
藤子・F・不二雄『ドラえもん 第18巻』(小学館,1979)111p
「主役はめこみ機」
わき役でも(いい)なんて気が小さいな。なるなら主役にと思わなきゃ。
藤子・F・不二雄『ドラえもん 第17巻』(小学館,1979)91p
「バイバイン」
剛田武
まんじゅうを腹いっぱい食べて
剛田武
まんじゅうを腹いっぱい食べて
体中があまったるくなった。
藤子・F・不二雄『ドラえもん 第17巻』(小学館,1979)9p
「バイバイン」
このくりまんじゅう、食べるとうまいけどなくなるだろ。
食べないとなくならないけど、うまくないだろ。
食べてもなくならないようにできないかなあ。
藤子・F・不二雄『ドラえもん 第17巻』(小学館,1979)6p