「のび太もたまには考える」
考えてみれば‥‥‥、さっきからのこと‥、
すべて(能力)カセットのおかげじゃないか。
ぼく自信はあいかわらず‥‥‥、ドジでのろまで弱虫で‥‥‥‥。
思えばむなしい‥‥‥‥。
ドラえもん、なんにもいわなかったな‥‥‥。
ぼくのこともうあきらめちゃったのかな‥‥‥。
ドラえもんともいつかは別れの時がくる‥‥‥。
いつまでも子どもじゃいられないものな‥‥‥。
わかってるんだよ、このままじゃいけないってことは‥‥‥。
しかし、何度決心しても、ズルズルと元へもどっちゃうんだよな‥‥‥。
でも、やっぱり努力はしなくちゃいけないんだよな。あきらめずにな。
藤子・F・不二雄『ドラえもん 第34巻』(小学館,1985)143p
野比のび太