ミシェル・ド・モンテーニュ 94
1533年2月28日 - 1592年9月13日
16世紀ルネサンス期のフランスを代表する哲学者。モラリスト、懐疑論者、人文主義者。現実の人間を洞察し人間の生き方を探求して綴り続けた主著『エセー』は、フランスのみならず、各国に影響を与えた。...-ウィキペディア
みずからを憎しみ、みずからを蔑視するのは人間のみであり、
他の生物には見られない独特の一種の病気である
「随想録」より
自分達に真実と思われる事柄をすべて馬鹿にし、これを虚妄だとしてしまうことも愚かな自惚れである。これは一般の人たちよりも、若干器量のある自信を持っている人々にありがちな悪弊である
「随想録」より
各人は自己の前を見る。
私は自己の内部を見る。私は自己だけが相手なのだ、私はつねに自己を考察し、検査し、吟味する
「随想録」より
孤独の生活目的とは、もっと悠々と。もっと気ままに暮らすという唯一であると信ずる
「随想録」より
早くから己を知ることができず、年齢からおのずともたらされる精神と、肉体の衰弱と、
ひどい退化についてみずから悟ることのできない欠点こそが、世の多くの偉人たちの評判をおとさせた
「随想録」より
私は年よりも先に老け込むくらいなら、むしろそれだけ老年が短いほうがよい
「随想録」より
老いはわれわれの顔よりもしわを付ける
「随想録」より
賢者が愚者から学ぶことのほうが、愚者が賢者から学ぶことよりも多い
「随想録」より
賢者は自然の富を熱心に求める
「随想録」より
愚者の最も確かな証拠は、自説を固守して興奮することである
「随想録」より
われわれは、賢明になるためには、まず馬鹿にならなければならない。己を導くためには、まず盲目にならなければならない
「随想録」より
臆病は残酷性の母である
「随想録」より
物財の貧困は容易に癒されるが、魂の貧困はけっして癒されない
「随想録」より
誰もがその収入を公表はしない。ただ収入によって得たものを見せびらかすだけである
「随想録」より
身分にふさわしくない特性によって、人を称讃しようとするのは、
その特性自体は称讃すべきものであても、やはり一種の侮辱である
「箴言集」より
最上の死は予め考えられなかった死である
「随想緑」より
私たちは死の心配によって生を見出し、生の心配によって生を乱している
「随想緑」より
もしも、未来を心配する心がなければ生を乱すことなどないのに。
しかし、それでは、死の心配も失われるのか。何という矛盾。 - val
最も不知なるものこそ、神とすることに適している
「随想緑」より
少なくとも知恵者には、自分の知恵によってでなければなれない。
「随想緑」より
無知と無頓着者には、自分の知恵によってでなければならない。
「随想緑」より
われ何を知るや
「随想緑」より
われわれは他人の知識によって物知りになれるにしても、知識者になるには、われわれ自身の知恵によってである。
「随想緑」より
良い結婚は・・・恋愛を同伴し、その性質を帯びることを拒む。それはむしろ、友愛の性質を模倣しようと務める
「随想録」より
よい結婚というものが極めて少ないことは、それがいかに貴重で、偉大なものであるかという証拠である
「随想録」より
良い結婚の試金石、その真の証拠は結合の継続する時間による
「随想録」より