アンブローズ・ビアス 34

生 1842年6月24日
アメリカの作家、ジャーナリスト、コラムニスト。代表的な著作に、風刺辞書『悪魔の辞典』、短編小説「アウル・クリーク橋の一事件」がある。人間の本質を冷笑をもって見据え、容赦ない毒舌をふるったことから、「辛辣なビアス (Bitter Bierce) 」と渾名された。...-ウィキペディア

保守主義者-現在の弊害を新たな弊害を持って置換したいと望む自由主義に対し、
ぜんざいの弊害に心を魅せられている政治家。

「悪魔の辞典」より

隣人-われわれのほうでは、命令のあるように、
己を愛するようにしているのに、あらゆる手を尽くして、
その命令に背かせようとする者

「悪魔の辞典」より

博学-学問に勤勉な人の特色であるところの一種の無知。

「悪魔の辞典」より

流行-賢者が嘲笑しながらも、その命令に従う暴君。

「悪魔の辞典」より

金銭-手放す場合はともかく、いくら持っていても何の利益ももたらさない結構な代物。教養のしるし、持ちはこび自由な財産

「悪魔の辞典」より

口-男の場合は魂の出入り口。女の場合は心の出口。

「悪魔の辞典」より
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歯医者-おまえの口に金属を入れ、おまえのポケットから硬貨を引き出す男。

「悪魔の辞典」より

称讃-他人が自分自身に類似していることを礼儀正しく認めること

「悪魔の辞典」より

幸福-他人の不幸を眺めることから生ずる快適な感覚

「悪魔の辞典」より

    知性が足りない発言 - 銘無き石碑

卑屈-富とか権力を前にして執るところの好ましい習慣的な心の態度。

「悪魔の辞典」より

すでに犯すだけの冒険心が持てなくなっている悪徳を悪しざまに言うことによって、
いまだ失わずに持っている悪徳を棒引きしようとする人生の一時期

「悪魔の辞典」より
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野心-生きているうちは敵から罵言され、死後は味方から冷笑されたいといった、
押さえ切れないような激しい欲望

「悪魔の辞典」より

成功-自分と同輩者に対して犯す、ただひとつの許すべからざる罪

「悪魔の辞典」より

礼儀-文句なく是認される偽善。

「悪魔の辞典」より

結婚-共同生活体のひとつの場合で、ひとりの主人とひとりの主婦と、二人の奴隷から成り、
それでいて全部合わせても二人にしかならない状態あるいは境遇

「悪魔の辞典」より

災害には二種類ある。すなわち、われわれには不運を、他の人たちには幸運を

「悪魔の辞典」より

忍耐-それによって凡人が不名誉な成功を収めるくだれない美徳

「悪魔の辞典」より

法律家-法律の網をくぐる技術に練達している者。

「悪魔の辞典」より

    どちらかと言えば政治家では - 銘無き石碑

宗教-「希望」と「恐怖」を両親とし、「無知」に対して「不可知なもの」の本質を説明する娘

「悪魔の辞典」より

無宗教-世界中の偉大な信仰の中で一番重要な信仰。

「悪魔の辞典」より

    これは日本人に対する褒め言葉ととっていいのだろうか - 銘無き石碑

    日本人は神道や仏教、先祖崇拝、霊魂などの宗教と密接に関わっています。しかし現代では宗教について語ることを忌避する傾向から自身が無宗教だと認識しがちで、それが暗黙の了解と化しています。
    そういった良い意味でも悪い意味でも「和(輪、流行、空気感)」を重んじ信仰する精神は他国になく、日本人独特の宗教と言っても過言ではありません。 - 銘無き石碑

議論-ほかの人-の思い違いをますます強固なものにする方法。

「悪魔の辞典」より

へつらい者-右手を向けてといわれ、その通りにすると、後ろから足蹴にされることがないように、
腹這いになったまま、偉い人に近づこうとする人間

「悪魔の辞典」より

格言-歯の弱いものにもかめるように骨を抜き取った人生の知恵。

「悪魔の辞典」より

うわさ-ひとの評判を抹殺しようとする暗殺者たちが好んで用いる武器。

「悪魔の辞典」より

偏見-明白な支えの手段を持たない気まぐれな意見。

「悪魔の辞典」より