アルベール・カミュ 58

1913年11月7日 - 1960年1月4日
フランスの小説家、劇作家、哲学者。フランス領アルジェリア出身。第二次世界大戦中に刊行された小説『異邦人』、エッセイ『シーシュポスの神話』などで注目され、戦後はレジスタンスにおける戦闘的なジャーナリストとして活躍した。また『カリギュラ』『誤解』などを上演し...-ウィキペディア

絶望とは、闘うべき理由を知らずに、しかも、まさに闘わねばならないということだ

「手帖」より

絶望が純粋なのは、たったひとつの場合でしかない。そのは死刑の宣告を受けた場合である

「手帖」より

貧苦とは、寛大さこそ美徳であるような状態だ

「手帖」より

倦怠は機械的な生活のもろもろの行為の果てにある。しかし同時に、これは意識の運動に指導を与えるものである

「シジフォスの神話」より

ひとりの思想家が進歩するのは、
たとえ、それが明々白々であるように思えても、
自分の結論を遅らせることによってなのだ。

「手帖」より

幸福とは、それ自体が永い忍耐である

「手帖」より
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一番恐ろしい悪は、自ら全てを知っていると信じていることから、
みずから人間を殺す権利を認めるような無知の悪をおいてほかにはない。

「ペスト」より

世間に存在する悪は、大半がつねに無知に由来するので、
明識がなければ、よい意志も悪意と同じほどの多くの被害を与えることもあり得る。

「ペスト」より

革命的精神はすべての人間の条件に反対する人間の抗議のうちにある。

「手帖」より

人間には、それぞれの運命があるにしても、人間を超越した運命というものはない

「シジフォスの神話」より

真に重要な哲学の問題はひとつしかない。
それは自殺だ。
人生を苦しんで生きるに値するか、否かという判断をすること、
これが哲学の基本的な質問に答えることだ。

「シジフォスの神話」より
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哲学の価値は、哲学者の価値によって決まる。
人間が偉大であれば偉大であるほど、その哲学も真実である

「手帖」より

死への絶望なしに生への愛はありえない

「裏と表」より

不滅とは未来のない観念である

「手帖」より

有名人とは何だろうか。
名前が必要でなくなった人である。
ほかの人々にとっては、名前はその個人にとって固有な意味を持っている。

「手帖」より

働いて働いて、そのあげく愛することを忘れてしまうのである

福田和彦『痛快!性愛学』(集英社インターナショナル,2001)P140

涙が出そうになるくらいに、生きなさい

自由とは、より良くなるための機会のことだ。

激しく愛するには、
数少なく愛さねばならぬという理由が
どこにあろうか。

偉大な行動や思想は、ばかばかしいきっかけで生まれる
街角やレストランの回転ドアから、名作は生まれるのだ。

われ反抗す 故にわれら在り

人間は理由もなしに生きてゆくことはできないのだ。

毎日の仕事のなかにこそ、
確実なものがある

みずからの現在に焦燥し、過去に恨みをいだき、
しかも未来を奪い去られた、そういうわれわれの姿は、
人類の正義あるいは憎しみによって鉄格子のなかに暮させられている
人々によく似ていた。

われわれはみんな、はっきり意識するかどうかは別として、
それ以上の愛はありえないというような愛はないことを知っており、
しかも、自分たちの愛が月なみの域を脱しないことを、
多少の差はあれ、ともかく平静に受けいれたものである