第5章 「知」と「学」が日本を救う
原文:子夏曰、博学而篤志、切問而近思、仁在其中矣
現代語訳:子夏が言った。「広く学んで、志をしっかりと定め、
疑問に突き当たったら機を逸せず人に教えを請い、現実の問題をじっくり考えれば、仁徳はそこに生まれる」

子夏が曰く、博く学びて篤く志し、切に問いて近く思う、仁其の中(うち)に在り。

子張第十九-6
孔健『痛快!新論語学』(集英社インターナショナル,2003)P120
第6章 壊れた日本を修復する知恵―「礼」
原文:孔子曰、不知命、無以爲君子也、不知禮、無以立也、不知言、無以知人也
現代語訳:孔子がおっしゃった。「天命が分からなければ君子にはなれない。
礼儀が分からなければ、世に立っていけない。人の言葉が聞き分けられなければ、真に人の善悪を見分けることはできない」

孔子曰く、命を知らざれば、以て君子たること無きなり。
礼を知らざれば、以て立つこと無きなり。
言を知らざれば、以て人を知ること無きなり。

堯曰第二十-5
孔健『痛快!新論語学』(集英社インターナショナル,2003)P130
第6章 壊れた日本を修復する知恵―「礼」
原文:子曰、父母在、子不遠遊、遊必有方
現代語訳:孔子がおっしゃった。「父母が健在のうちは、遠くに出かける時は、必ず行く先を知らせておかねばならない」

子曰く、父母在(いま)せば、遠く遊ばず。遊ぶこと方(つね)あり。

里仁第四-19
孔健『痛快!新論語学』(集英社インターナショナル,2003)P151
第6章 壊れた日本を修復する知恵―「礼」
原文:子曰、父母之年、不可不知也、一則以喜、一則以懼
現代語訳:孔子がおっしゃった。「父母の年は子どもとして知っていなければいけない。
ひとつには、それで長寿を喜べる、ひとつには、老いてゆくのを心配するためである」

子曰く、父母の年は知らざるべからず。一は則ち以て喜び、一は則ち以て懼る。

里仁第四-21
孔健『痛快!新論語学』(集英社インターナショナル,2003)P151
第6章 壊れた日本を修復する知恵―「礼」
原文:子曰、事父母幾諌、見志不従、又敬不違、労而不怨
現代語訳:孔子がおっしゃった。「父母に仕えて、もし彼らに過失があったら、それとなく諫めることだ。
もし父母が聞き入れなくても、あくまでも丁重に、逆らわぬようにし、心配はしても怨むことのないように」

子曰く、父母に事(つか)うるには幾(ようや)く諫め、
志の従わざるを見ては、又敬して違わず、労しし怨みず。

里仁第四-18
孔健『痛快!新論語学』(集英社インターナショナル,2003)P151
第6章 壊れた日本を修復する知恵―「礼」
原文:孔子曰、君子有九思、視思明、聽思聰、色思温、貌思恭、言思忠、事思敬、疑思問、忿思難、見得思義
現代語訳:孔子がおっしゃった。「君子は常に九つの事を考えねばならない。
見る時はよく分かって見ているかどうかを考え、聴く時ははっきり聴いているかどうかを考え、表情・態度が温和かどうかを考え、
容姿が恭々しいかどうかを考え、言葉が誠実かどうかを考え、政務には慎重かどうかを考え、疑わしく判断しにくいことは質問してもよいかどうかを考え、
憤ることが後の憂いにならないかどうかを考え、ある程度結果を得たらもっと得るかどうかを考える」

孔子曰く、君子に九思(きゅうし)あり。
視るには明(めい)を思い、聴くには聡(そう)を思い、色には温(おん)を思い、
貌(かたち)には恭(きょう)を思い、言には忠(ちゅう)を思い、事には敬(けい)を思い、
疑わしきには問いを思い、忿(いか)りには難(なん)を思い、得るを見ては義(ぎ)を思う。

季氏第十六-10
孔健『痛快!新論語学』(集英社インターナショナル,2003)P154
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第7章 『論語』にみる21世紀の経営学
原文:子夏曰、君子有三変、望之儼然、即之也温、聴其言也厲
現代語訳:君子は三つの変化を見せる。遠くから見ると、威厳があって恐れ多い。近くで接してみると温厚で、その言葉は厳しい。

君子に三変あり。
これを望めば儼然(げんぜん)たり、これに即けば温なり、其の言を聴けば厲(はげ)し

子張第十九-9
孔健『痛快!新論語学』(集英社インターナショナル,2003)P169

巧言令色少なし仁

しゃべりながら愛想笑いする奴は腹黒い。

親は孝を問う勿れ。

子供に物乞いして見放される様な奴にだけはなるな。