史記 (横山光輝の漫画) 28

1992年 - 1997年
横山光輝による歴史漫画作品。『ビッグゴールド』(小学館)に、1992年(創刊号)から1997年にかけて本編が、1998年から1999年(休刊号)にかけて「史記列伝」が連載された。単行本は全16巻(文庫版は全11巻)が同社から発売されている。...-ウィキペディア

「第2話 名宰相・管仲」
鮑叔(ほうしゅく)

国を一つにまとめる時 二君あってはなりませぬ。

横山光輝『史記 1』(潮出版社,2001)78p
「第5話 復讐の鬼・前編」
伍子胥(ごししょ)を見逃した漁師
伍子胥が、川越えのお礼に、百金の値打ちがあると剣を差し出したことを受けて
伍子胥を捕らえた者には恩賞として扶持五万石と爵位を与えるというお触れが出回っていた

こちらがその気なら、百金どころじゃないんです。

横山光輝『史記 1』(潮出版社,2001)314p
「第6話 臥薪嘗胆」
伍子胥
夫差に対して

覇者たる者は徳をもって諸侯を従わせるものなのです。
武力だけでなれるものではありませぬ。

横山光輝『史記 2』(潮出版社,2001)53p
「第8話 因習打破」
西門豹
用水路工事について

その者達に政策をわからせる必要もない。結果が彼等のためになればよいのだ。

横山光輝『史記 2』(潮出版社,2001)162p
「第10話 孫子の兵法」

彼を知り
己を知れば
百戦して
殆からず

横山光輝『史記 2』(潮出版社,2001)321p
「第11話 業因強国策」
商鞅(しょうおう)
何事でも 世間の水準を超えると、とかく非難はされるものです。だが、それを怖れては何もできませぬ。

行いを躇う者は 名誉を得ず。事にあたって躇う者は功なし

横山光輝『史記 2』(潮出版社,2001)346p
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「第11話 業因強国策」
孝公の家臣

どんな道具にしても効果が十倍なければ変えないもの。
まして法となれば利が百倍あるものでなければ変えてはなりませぬ。
今まで通りやっていれば間違いは起こりませぬ。

横山光輝『史記 2』(潮出版社,2001)348p
「第17話 便所の屈辱」
蔡沢

物事をきわめれば次は衰えるだけ

横山光輝『史記 4』(潮出版社,2001)125p
「第18話 嚢中の錐」
平原君趙勝
食客の毛遂(もうすい)

才能ある人物は たとえれみれば錐のようなものだ。
錐は袋に入れれば たちまち先が突き出るもの‥‥‥

横山光輝『史記 4』(潮出版社,2001)139p
「第23話 我れ鳥獣にあらず」
李斯(りし)

便所の鼠は人の姿にびくびくしながら汚物を食べ、
食糧庫の鼠は大きな家に住みつき 食べるものにもこと欠かずゆうゆうと生きている。
同じ鼠でもこうも違う。人間とて同じかもしれん。
その居る場所で その人間の価値が決まってしまうのだ。
おれは便所の鼠で終わりたくない。

横山光輝『史記 5』(潮出版社,2001)117p
「第23話 我れ鳥獣にあらず」
李斯(りし)

時機をつかめば ゆるがせにするなかれ

横山光輝『史記 5』(潮出版社,2001)120p
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「第23話 我れ鳥獣にあらず」
李斯(りし)

地位もなき財もなき身でありながら この機会をつかもうとしない者は、
目の前のえさを喰うことしかできぬ鳥獣と同じです。
人間として出世する機会があるのに出世の努力もせず
貧乏に甘んじ、世間に背を向けて富貴を恨み、
うぬぼれて高潔とおさまっているのは人間の本性に反するものです。

横山光輝『史記 5』(潮出版社,2001)121p
「第23話 我れ鳥獣にあらず」
李斯(りし)

大事をなすには他人の過失をぼんやりと待っていてはなりません。
他人の過失につけこみ容赦なく叩くことなのです。
凡人はその機会がわからないので絶好の好機を逃してしまうのです。

横山光輝『史記 5』(潮出版社,2001)124p
「第23話 我れ鳥獣にあらず」
李斯(りし)

まず内から乱して外から撃つことです。

横山光輝『史記 5』(潮出版社,2001)127p
「第23話 我れ鳥獣にあらず」
李斯(りし)

名だけで登用した者は いざという時には役に立たず、
実際に役に立つ者は平時には重用しておりませぬ。

横山光輝『史記 5』(潮出版社,2001)132p
「第23話 我れ鳥獣にあらず」
李斯(りし)
秦王へ したためて手紙の一文

霊峰秦山にしても ひとかけらの土壌をゆずらないから
あれだけの高さと威容をいつまでも誇っていられるのです。
(秦山に登ると仙人になると信じられていた)
黄河や‥‥‥
海はどんな細流でもこばみません。だからあれだけの深さとなりえたのです。

横山光輝『史記 5』(潮出版社,2001)157p
「第37話 国士無双」
韓信
項王の行くところ殺戮と破壊だけです。
これでは天下の怨みを買い、人民から慕われず、力でもっておさえ込んでいるだけです。

その強気は、弱めやすし

横山光輝『史記 7』(潮出版社,2001)235p
「第39話 スイ水の合戦」
夏侯嬰
馬車から子供を捨てた劉邦に対して

天下というものは仁徳で治めるものです。
万民をわが子と思い、慈愛の心で治めるものです。

横山光輝『史記 8』(潮出版社,2001)52p
「離間の策」
陳平

安全を求めていては成功はない。天下の流れを読むんだ。

横山光輝『史記 8』(潮出版社,2001)177p
「第42話 四面楚歌」
カイ通

主を震わしたる者 身危うく、功天下を蓋う者、賞されず

横山光輝『史記 8』(潮出版社,2001)263p
「第42話 四面楚歌」
カイ通

猛虎もためらっていれば蜂が刺すほどのことも出来ず、
麒麟も足ぶみしていれば駄馬ののろさにも劣ります。

横山光輝『史記 8』(潮出版社,2001)265p
「第42話 四面楚歌」
カイ通

功は成り難くして敗れ易く
時は得がたくして失い易し

横山光輝『史記 8』(潮出版社,2001)265p
「第42話 四面楚歌」
カイ通

天の与うるを取るらざればその咎を受け、時至って行ざれば反ってその殃を受く

横山光輝『史記 8』(潮出版社,2001)266p
史記列伝「第1話 義に殉ずる」
予譲
世間で智伯さまをどう悪く言おうと おれを認めてくれたのは智伯さまだけだ。その恩義に報いねばならぬ‥‥‥‥

士は己を知る者のために死し、女は己を喜ぶ者のために化粧する

横山光輝『史記 11』(潮出版社,2001)19p
史記列伝「第1話 義に殉ずる」
予譲
あなた(趙襄子)は一度それがしを放免してくださり、天下の人々もあなたを名主とたたえております。わたしもまた名を残して死ぬことができます。

名主は臣下の義拳をさまたげず、忠臣は名のために死ぬことを辞さぬ

横山光輝『史記 11』(潮出版社,2001)38p