項羽と劉邦 (横山光輝の漫画) 50

1987年 - 1992年
横山光輝による歴史漫画である。1987年から1992年まで「コミックトム」(潮出版社)に連載された。サブタイトルは『若き獅子たち』(連載時のタイトル)。単行本は全21巻(文庫版は全12巻)が潮出版社から発売されている。...-ウィキペディア

「血気の男」
項羽

書は自分の名前が書ければよい
剣は一人を相手にするもの
俺は万人を相手にする術を学びたい

横山光輝『項羽と劉邦 1 秦の始皇帝』(潮出版社,2000)136p
「趙高の野心」
胡亥殿下

兄を廃して弟を立てるは不義だ
父の命に従わず自分の思うままに振る舞うは不幸だ
人の位を奪うのは不仁だ
この三つの理に逆らい背けば天下は服従などいたさぬ

横山光輝『項羽と劉邦 1 秦の始皇帝』(潮出版社,2000)188p
「趙高の野心」

大事をなすに小事にとらわれてはなりませぬ
大きな計画がある時には小さな義にこだわってはなりませぬ

横山光輝『項羽と劉邦 1 秦の始皇帝』(潮出版社,2000)188p
「小役人劉邦」

金は天下の回り物 手に入った時に払ってやればよい

横山光輝『項羽と劉邦 1 秦の始皇帝』(潮出版社,2000)226p
「動乱」
陳勝

やれ将軍だ やれ太守だといっても 俺たちと同じ人間じゃないか
俺たちが王侯や将軍になってもおかしくなかろう

横山光輝『項羽と劉邦 1 秦の始皇帝』(潮出版社,2000)280p
「鯨布(げいふ)」
范増

男たるもの一言吐けば万金を積まれてもそれを変えず

横山光輝『項羽と劉邦 2 奏軍大反攻』(潮出版社,2000)69p
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「天運を持った男達」
范増

私利私欲でなく大義のためであるならば 人はおのずから集まる

横山光輝『項羽と劉邦 2 奏軍大反攻』(潮出版社,2000)104p

    寂しいのかな? - 銘無き石碑
「魏攻略」
似た名言(sekihi.net)

指揮者を失った兵ほど みじめなものはない

横山光輝『項羽と劉邦 2 奏軍大反攻』(潮出版社,2000)166p
「負けるが勝ち」
章邯

人間の心は常に完璧ではない 勝てば勝ったでおごりが生まれ油断も生ずる

横山光輝『項羽と劉邦 2 奏軍大反攻』(潮出版社,2000)195p
「常勝将軍」
章邯

敵は勝ち戦で勢いに乗っている 勢いに乗ると疲れを忘れるものじゃ

横山光輝『項羽と劉邦 3 関中争奪戦』(潮出版社,2001)43p
「内憂外患」
趙高

男をダメにしていくのは簡単じゃ 若い時から酒と女を与え快楽づけにしておけばよい

横山光輝『項羽と劉邦 3 関中争奪戦』(潮出版社,2001)134p
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「レキ食其(れきいき)」

力もないのに威張るのもよくないが 人を見て卑屈になるのもよくない

横山光輝『項羽と劉邦 3 関中争奪戦』(潮出版社,2001)201p
「レキ食其(れきいき)」

かしこい鳥は木を選んで棲み 賢臣は賢主を選んで仕えるという

横山光輝『項羽と劉邦 3 関中争奪戦』(潮出版社,2001)207p
「殺戮軍団」
レキ食其(れきいき)

あまり人を殺しすぎると将軍が人望を失い 人心が将軍から離れていく

横山光輝『項羽と劉邦 3 関中争奪戦』(潮出版社,2001)245p
「親友」
項伯
沛公について

夜明けには死んでる人物に会うても仕方あるまい

横山光輝『項羽と劉邦 4 鴻門の会』(潮出版社,2001)97p
「鴻門の会」
張良

天下を治めるは徳にありて剣にあらず
巨富の者は貯えておごらず
勢い強気者は弱気を示して力をかくします

横山光輝『項羽と劉邦 4 鴻門の会』(潮出版社,2001)122p
「危機脱出」
張良
項羽の陣地にて

我らは俎の上の鯉にございます 鯉が料理人に挨拶いたすでございましょうか

横山光輝『項羽と劉邦 4 鴻門の会』(潮出版社,2001)161p
「重宝を砕く」
張良

天下を得るもとは徳にございます 決して宝ではございませぬ

横山光輝『項羽と劉邦 4 鴻門の会』(潮出版社,2001)175p
「重宝を砕く」
范増

はっきりと害するなら防ぐこともできまする
しかし知らぬうちに害を被るのが一番恐ろしいのでございます
その被害ははかりしれぬものとなりまする

横山光輝『項羽と劉邦 4 鴻門の会』(潮出版社,2001)183p
「楚覇王」
范増

天下一日として君なかるべからず

横山光輝『項羽と劉邦 4鴻門の会』(潮出版社,2001)209p
「虎口脱出」
陳平

天に二つの太陽はなく 民に二王なし

横山光輝『項羽と劉邦 4 鴻門の会』(潮出版社,2001)313p
「虎口脱出」

人民が味方につくほど心強いものはございませぬ

横山光輝『項羽と劉邦 4 鴻門の会』(潮出版社,2001)329p
「宝剣」
張良

韓信:では本当に ただでくれるというのか
いえ ただで買っていただくのです

横山光輝『項羽と劉邦 5 大元帥誕生』(潮出版社,2001)75p
「大器の片りん」
韓信
大将は五才十過をもって判じなければならない
五才を備えてはじめて大将と言え、十過のうちひとつでもあれば大将の資格はない

『五才』
「智」とは乱れぬこと
「仁」とはよく人を愛すること
「義」とは期待を裏切らぬこと
「勇」とは罪を犯さぬこと
「忠」とはふた心を持たぬこと
『十過』
勇があって死を軽んじる者
急いで心落ちつかぬ者
利を求めてむさぶる者
仁あって人を殺させぬ者
智あって恐れを知らぬ者
信あって誰も信じてしまう者
清廉にして人を許せぬ者
計あって油断する者
意志強きゆえに何事も自分でことを成す者
怠け者であるゆえに人に任す者

横山光輝『項羽と劉邦 5 大元帥誕生』(潮出版社,2001)196p

    ひどく真っ直ぐ真ん中を行ける者が大物か、器の方はどうしようもないが、せめて取り扱いには気をつけたいものだな - 銘無き石碑

    この条件を一つか二つなら満たしている人はそれなりにいるとは思うが、全てを満たす人など見たことも聞いたこともない。 - 人生で迷子
「大器の片りん」
韓信
蕭何:貴殿がもし大将となられたら どのようにふるまわれます

自らの才を誇らず 真の古の兵法に従うのみ
守るには静をもってし
兵を発するは動を旨とす 兵のいまだ出ざる時は山のごとく
兵を一旦動かさば江河のごとく 変化すること天地のごとく 号令を出すは雷のごとく
そして賞罰は朝昼暮夜 常に行いまする

横山光輝『項羽と劉邦 5 大元帥誕生』(潮出版社,2001)197p