竹内靖雄 6

1935年 - 2011年8月23日
日本の経済学者。専門は経済思想史、経済倫理学。成蹊大学経済学部専任講師、助教授、教授を経て成蹊大学名誉教授。 高知県生まれ。東京大学経済学部卒業、同大学大学院経済学研究科博士課程修了(経済学博士)。 代表的な著書に『正義と嫉妬の経済学』(第1回山本七平賞受賞)、『市場の経済思想』(東京海上各務記念財団最優秀図書賞受賞...-ウィキペディア

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人間も動物も利己心をむきだしにして競争する姿が当たり前であって、
反対に、利己心を隠し、社会は利他心で成り立つべきだといいながら、
他人から利益を得るやり方を全員に強制する社会主義は、
人間でけに見られる不自然な生き方なのである。

「日本の終わり」より

一人旅、あるいは家族で旅行するのが個人主義のスタイルなら、
団体旅行や修学旅行は社会主義のスタイルである。

「日本の終わり」より

現実主義者の官は保守派とは違ってイデオロギーをもたないので、
豹変するときは見事に豹変する。このように豹変する人はまだしも信用できる。

「日本の終わり」より

会社では他人と違ったことをしてはいけない。
他人よりもよいことをすれば足を引っ張られる。
見劣りするようなことをすればもちろん評価を下げられる。

「日本の終わり」より

サラリーマンの給料は、労働やサービスや仕事の対価ではなく、
「身柄拘束料」であり、「いやなことをさせられる苦痛の慰謝料」である。

「日本の終わり」より

豊かなはずの日本人が、
子供をもつことのコストが高すぎる
というので子供の数を減らしているとすれば、
それは古典派が考えている通りに、日本の貧しさの証明なのではないか。
日本は豊になって所得が増えたけれども、
子供のコストも高くなって、
子供がつくれないほど貧しくなってしまったのである。

「日本の終わり」より
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