村上春樹
退屈さの中に、固有の意味を見いだしていくことになります。
意味というのは、一種の痛み止めなのです。
1986年『月刊カドカワ』1月号
どれだけ進行を遅らせたところで、老いは必ずその取りぶんを取っていく。
女というのはまるで鮭みたいだ。
なんのかのと言ったって、みんな必ず同じ場所に戻りつくのだ。
私、二流のマッチ棒よりは一流のマッチ箱の方が好きよ。
世の中に存在するあらゆる傾向はすべて宿命的な病いなのだ。
僕:両方 そういうのは、ほら、表裏一体なんだ。歯ブラシと歯みがきみたいに
好奇心というのは信用のできない調子のいい友達と同じだよ。
君のことを焚きつけて、適当なところですっと消えてしまうことだってある。
ベッドの中でも、ベッドの外でも。
彼女はぼくを、まるで飛行機のファーストクラスに乗ったような気分にさせてくれた。
元気だよ。春先のモルダウ河みたいに
ううん、そんなことないのよ。私が今すこし疲れてるだけ。
雨にうたれた猿のように疲れているの
もし僕たちが年中しゃべり続け、
それも真実しかしゃべらないとしたら、
真実の価値など失くなってしまうのかもしれない
村上春樹の第1作となる長編小説。
君がカフェ・オ・レの味方になったら、
モカとブラジルとコロンビアとキリマンジャロが
束になってかかってきても絶対かなわない。
(中略)
君の日焼けはそれくらい魅力的だ
村上春樹の長編小説。1988年に講談社より発刊。上下巻。1991年、講談社文庫刊...
ワタナベ:すごく良いよ
どれくら良い?
世界中の森の木が全部倒れるくらい素晴らしいよ
神戸の高校を卒業後、東京の私立大学文学部に進学。大学1年 - 2年の頃は寮で生活...
素敵な名前だね、と最初に会って話をしたときに僕は彼女に言った。
斧を放り込んだら妖精が出てきそうだな。
この物語の主人公。バーを2軒経営。一人っ子。1951年1月4日生まれ。大都市郊外...
世の中には時刻表を調べるのが好きで一日中時刻表読んでる人がいる。
あるいはマッチ棒をつなぎあわせて長さ一メートルの船を作ろうとする人だっている。
だから
世の中に君のことを理解しようとする人間が一人くらいいたっておかしくないだろう?
神戸の高校を卒業後、東京の私立大学文学部に進学。大学1年 - 2年の頃は寮で生活...
夜中の汽笛くらい
緑:どれくらい好き?
春の熊くらい好きだよ
神戸の高校を卒業後、東京の私立大学文学部に進学。大学1年 - 2年の頃は寮で生活...
世界中のジャングルの虎がみんな溶けてバターになってしまうくらい好きだ
神戸の高校を卒業後、東京の私立大学文学部に進学。大学1年 - 2年の頃は寮で生活...
この作品は、芥川賞を受賞すべきであった。
その事により、芥川賞は自滅し、現今の商業文学誌はすべて廃れるべきであった
どんな髭剃りにもその哲学がある
「まえがきにかえて」
見る行為は、
最も確実なようでありながら、実はもっとも不確かで曖昧なものとも言える。
見ることは何かを終わらせるのではなく、
逆にいつでも何かの始まりに過ぎないものだ。
だが、見ないことは、重要な何ものかの喪失に繋がる。
「なによりも怖いのは、その恐怖に背を向け、目を閉じてしまうことです」
1996年『文藝春秋』2月号
資格というのは、あなたがこれから作っていくものよ
「僕」の妻。5歳年下。教科書出版社勤務時代の夏休みの旅行の時に出会う。「僕」との...
私の中に中間的なものは存在しないし、(中略)中間もまた存在しない。
「僕」の小学校5年生の時に転校してきた同級生。一人っ子。「僕」の家の近所に住んで...
音楽の鳴っている間はとにかく踊り続けるんだ。おいらの言ってることはわかるかい?
踊るんだ。踊り続けるんだ。何故踊るかなんて考えちゃいけない。
意味なんてことは考えちゃいけない。意味なんてもともとないんだ。そんなこと考えだしたら足が停まる。
一度足が停まったら、
もうおいらには何ともしてあげられなくなってしまう。‥‥‥
羊の皮を被った謎の男。ドルフィン・ホテルでいつまでも「僕」を待つ。
あなた、今どこにいるの?
日本の小説家・村上春樹の長編小説。
デートに? それともホテルに?