ディオゲネス(樽のディオゲネス) 24

紀元前412?年 - 紀元前323?年
ギリシャ語の男性名。 古代ギリシア期の哲学者 ディオゲネス (アポロニア) (紀元前460年頃) ディオゲネス (犬儒学派) (紀元前412年? - 紀元前323年?) ディオゲネス・ラエルティオス(3世紀) - 『哲学者列伝』で知られる。 ロマノス4世ディオゲネス - 東ローマ皇帝...-ウィキペディア

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人生を生きるためには理性を備えるか
それとも首括りの輪縄を用意しておかなければならない

「哀歌」より

名門・名声は悪を示す仰々しき飾りなり。

「断片」より

かの金持ちは財産を所有するにあらず、
奴の財産が奴を所有するなり

「断片」より

汝が富者ならば、喜ばしきときに食べよ、
汝が貧者ならば、食べられるときに食べておくべし。

「断片」より

恋に陥りし人間は、快楽と引き換えに不幸を手に入れん

「断片」より

賢者のみが自由人にして、卑劣なる人間は奴隷なり

「断片」より
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教育は青年にとっては制御された気品。
老人にとっては慰め、
貧者にとっては富、
富者にとっては飾りである。

「断片」より

休みたいのなら、なぜいま休まない?

ある時まで、ディオゲネスは水をくむための革袋を持っていた。
ある日、子供が手で水をすくって飲むのを見て、
「おお、私は何と馬鹿だったことか。子供に大切なことを教えられた」
と言って、革袋を捨てた。

ある晴れた日に、ディオゲネスが河原でキャベツを洗っていると、
知り合いが通りかかって言う。
「キミも私のように権力者や金持ちと付き合っていれば、
すばらしい邸宅に招待され、おいしいご馳走がもらえ、
キャベツなんて洗わずにすんだのにね」
ディオゲネスは言う。
「キミがキャベツの洗い方を知っていたら、
毎日金持ちの尻を追いかけなくてすんだのにね」

アレクサンドロス大王が町に訪れたが、
ディオゲネスは日向ぼっこをしていて挨拶に来なかったので、
大王から会いに行った。
大王が、「何か望みはないか?」と質問すると、
ディオゲネスは、
「そこに立たれると日陰になるからどいてくれ」
とだけ望んだ。
大王は帰路の途中、
「私がもしアレクサンドロスでなかったら、私はディオゲネスになりたい」
と言った。

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ある人が、ある神殿にはお礼の奉納物が多い、と言った。
ディオゲネスは、
「願いをかなえてもらえなかった人が奉納するのだったら、
もっと多くなっていただろうにね」
と言った。

ディオゲネスが広場でものを食べていると、
それを見た人々が、「まるで野良犬だ」と言った。
ディオゲネスは、
「誰かがものを食べているのを見つけては集まってくる
キミたちこそ野良犬だ」
と指摘した。

食べるということが、おかしなことでないのなら、
いつどこで食べてもおかしなことではない。


    ディオゲネスは平気で野グソしたらしい - 銘無き石碑

ある時、「きみは犬と呼ばれているそうだね」と言われ、
ディオゲネスは、
「愚者に噛み付くからね」
と答えた。

「愚者」が「悪者」になっている資料もあり

愚人から誉められても嬉しくない。
多くの人から誉められたりすると、
私も愚人なのではないかと心配になる。

資料によっては「愚人」が「悪人」になっている

    なんか自信が持てたよ - 銘無き石碑

    我が師も同じことを言っていた
    この名言を言えるのは1つのベンチマークだろう - 学生A

    君も愚人なのに? - 銘無き石碑

オリンピアで優勝した闘士が、
一人の娘に見とれて、首をひねって見ていた。
ディオゲネスは、
「無敵のはずの優勝者が小娘一人に首をきめられたよ」
と爆笑した。

プラトンが、『人間とは、二本足の、羽のない動物である』と言ったとき、
ディオゲネスは、
羽の無い鶏を見つけてきて、「これが人間だね」と言った。

ある日、「あなたはどこの人ですか?」と質問されると、
ディオゲネスは、
「太陽はいくつありますか?」と問い返した。
「太陽は一つです」と答えることができた場合には、
ディオゲネスは微笑み、
「そうです。太陽は一つしかありません。
私に祖国などありません。私はただ天の下で暮らしているだけなのです。
私は天下の住人です」
と答えたという。

何もしないこと。それが平和だ。


    その通りやね - ぷー

    逆も然りかな? - 銘無き石碑

    怠惰の肯定ではなく、人間を内側から縛り付ける支配欲、権力欲から自由になることで平和は齎されるというのが「真意」であろうことは想像に難くない。生涯名利を求めず、樽の中で読書に耽っていた彼に相応しい言である。この「脱我」の精神は、以下の言葉にも通じる。
    There is no 'way to peace,' there is only peace.
    「平和への道」などない。あるのは平和のみ。
    マハトマ・ガンジー
    Peace comes from within.  Do not seek it without.
    平和は心の内から齎される。心無くして、平和を見出すことなどできない。
    ゴータマ・シッタールダ(釈迦)
    - 名言録

    君は言い訳して、逃げてばかりで、精神が腐った人間だ。 - 銘無き石碑

    そういう君は人生でなにか素晴らしい成果でも上げたとか? - 銘無き石碑

ある時、ディオゲネスは、
「人の姿を見て犬と呼ぶ人がいる。
では、人間はどこにいるのだろう?」
と言って、
昼間にランプの火をつけて人間探しをした。

その後、「ここには人はいない」と言ったとも。
今では、アテネなどで『ディオゲネスのランプ』といえば、
賢者の象徴とされている。

私が死んだら、そのへんに捨てておくれ。

「そのへんの河に捨ててくれ」という説もある

人は、目の前にいる友人だけではなく、
そうでない友人のことも忘れるべきではない。

黙ることは聞くことを学ぶ道、
聞くことは話すことを学ぶ道、
そして話すことは黙ることを学ぶ道だ。