イギリス

A man may see how this world goes no eyes.
Look with thine ears.
See how yond justice rails upon yond simple thief.
Hark, in thine ear: change places and, handy-dandy, which is the justice, which
is the thief?
人間、目は無くとも、世の中の有様はわかる。
お前の耳で見ろ。
ほら、あそこにいる裁判官がケチな泥棒を叱りつけている。
自分の耳で聞け。そーら、あの二人の場所が入れかわった、
どっちが裁判官でどっちが泥棒かわかるか?

『リア王』第四幕第六場
我々に求められているのは、
権力と人間の真実を見る「心の眼」を持つこと。
ウィリアム・シェイクスピア 519

イングランドの劇作家、詩人であり、イギリス・ルネサンス演劇を代表する人物でもある...-ウィキペディア

Ah, kill me with thy weapon, not with words!
ああ、殺すなら武器にしてくれ、言葉ではなく!

『ヘンリー六世』第三部(第五幕第六場)
鋭い剣より、
冷酷な言葉で胸をえぐられるほうが辛く苦しい。
そう思える時もある。
ウィリアム・シェイクスピア 519

イングランドの劇作家、詩人であり、イギリス・ルネサンス演劇を代表する人物でもある...-ウィキペディア

All that glisters is not gold;
光り輝くもの、必ずしも黄金ならず。

『ベニスの商人』第二幕第七場
ウィリアム・シェイクスピア 519

イングランドの劇作家、詩人であり、イギリス・ルネサンス演劇を代表する人物でもある...-ウィキペディア

Canst thou not minister to a mind diseas'd,
Pluck from the memory a rooted sorrow,
Raze out the written troubles of the brain,
And with some sweet oblivious antidote
Cleanse the stuff'd bosom of that perilous stuff
Which weighs upon the heart?
心の病を医師は治すことができぬのか、
根深い悲しみを記憶から引き抜けぬのか、
脳に書き込まれた混乱を消すことはできぬのか、
甘い忘れ薬で胸に重くのしかかる苦しみを取り除き、
心の内を晴ればれとさせることはできぬのか?

『マクベス』第五幕第三場
罪の意識に苦しみ、狂気の世界に落ちたマクベス夫人。
彼女を治すことはできないのか、と侍医に詰め寄るマクベス。
「良心の呵責」は医者でも癒せない。
ウィリアム・シェイクスピア 519

イングランドの劇作家、詩人であり、イギリス・ルネサンス演劇を代表する人物でもある...-ウィキペディア

Every inordinate cup unblessed.
飲みすぎの盃には呪いがかかっているのだ。

『オセロー』第二幕第三場
ウィリアム・シェイクスピア 519

イングランドの劇作家、詩人であり、イギリス・ルネサンス演劇を代表する人物でもある...-ウィキペディア

Good name in man and woman, dear my lord,
Is immediate jewel of their souls.
Who steals my purse steals trash; Something, nothing;
'Twas mine, 'tis his, and has been slave to thousands;
But he that filches from me my lord name
Robs me of that which not enriches him
And makes me poor indeed.
名誉というものは、男にとっても女にとっても、かけがえのない宝物です。
これが財布なら、盗まれても取るに足らぬものですから、
別にどうということはありません。
私の所有だったものが、盗んだ奴のものになるというだけのこと。
金は天下の回りものですから。
しかし名誉を盗まれたなると、
それを盗んだ奴は裕福になるわけではありませんが、
盗まれた私の方は、たちまち惨めそのものの有様に陥ります。

(『オセロー』第三幕第三場)
ウィリアム・シェイクスピア 519

イングランドの劇作家、詩人であり、イギリス・ルネサンス演劇を代表する人物でもある...-ウィキペディア

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Good wine is a good familiar creature, if it be well used:
良き酒は良きしもべですよ、飲み方次第でね。

『オセロー』第二幕第三場
ウィリアム・シェイクスピア 519

イングランドの劇作家、詩人であり、イギリス・ルネサンス演劇を代表する人物でもある...-ウィキペディア

He is well paid that is well satisfied;
心の満足を得た者は、十分に報いられたのです。

『ベニスの商人』第四幕第一場
ウィリアム・シェイクスピア 519

イングランドの劇作家、詩人であり、イギリス・ルネサンス演劇を代表する人物でもある...-ウィキペディア

Honour is a mere scutcheon:
名誉とは墓石の表札にすぎん。

(ヘンリー四世第一部・第五幕第一場)
ウィリアム・シェイクスピア 519

イングランドの劇作家、詩人であり、イギリス・ルネサンス演劇を代表する人物でもある...-ウィキペディア

Honour pricks me on. Yea, but how if honor prick me off when I come on?
How then? Can honor set to a leg? no. Or an arm? no.
Or take away the grief of a wound? No. Honor hath no skill in surgery, then?
No. What is honor? A word. What is in that word “honor”?
What is that “honor”? Air.
名誉って奴がおれをせっつく。
だがいざという時、その名誉のために傷つけられたらどうするんだ?
名誉が足を繋げてくれるのかい?いや、無理だ。腕は?それも無理だ。
傷の痛みを取り去ってくれるのか?できっこない。
名誉に外科医の心得なんてないだろ?そのとおり。
名誉って何だ?言葉だ。名誉という言葉には何があるんだ?
名誉とはいったい何ものなんだ?空気だ。

『ヘンリー四世』第一部
第五幕第一場
戦場で傷ついた心と体は、
「名誉」という空虚な言葉では取り戻せない。
ウィリアム・シェイクスピア 519

イングランドの劇作家、詩人であり、イギリス・ルネサンス演劇を代表する人物でもある...-ウィキペディア

I am constant as the northern star,
俺はいささかも動じぬ、北極星のように。

『ジュリアス・シーザー』第三幕第一場
ウィリアム・シェイクスピア 519

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I am in blood stepp'd in so far that, should I wade no more,
Returning were as tedious as go o'er.
血の流れにここまで深入りした以上、
もう後戻りなどできぬ、
あくまで渡りきるしかないのだ。

『マクベス』(第三幕第四場)
ウィリアム・シェイクスピア 519

イングランドの劇作家、詩人であり、イギリス・ルネサンス演劇を代表する人物でもある...-ウィキペディア

It is the bright day that brings forth the adder.
And that craves wary walking.
マムシは晴れやかな日に出てくる、足もとに気をつけねばな。

『ジュリアス・シーザー』第二幕第一場
ウィリアム・シェイクスピア 519

イングランドの劇作家、詩人であり、イギリス・ルネサンス演劇を代表する人物でもある...-ウィキペディア

Let me be cruel, not unnatural.
いかに残酷になろうと、自然の情を失ってはならぬ。

『ハムレット』第三幕第二場
ウィリアム・シェイクスピア 519

イングランドの劇作家、詩人であり、イギリス・ルネサンス演劇を代表する人物でもある...-ウィキペディア

Love looks not with the eyes, but with the mind;
恋は目で見るものではなく、心で見るもの。

『真夏の夜の夢』第一幕一場
ウィリアム・シェイクスピア 519

イングランドの劇作家、詩人であり、イギリス・ルネサンス演劇を代表する人物でもある...-ウィキペディア

Lowline is young ambition's ladder, 
Whereto the climber upward turns his face.
But when he once attains the upmost round, 
He then unto the ladder turns his back,
Looks in the clouds, scorning the base degrees 
By which he did ascend.
謙遜というものは、若い野心家にとっての梯子なのだ。
  やつは上へ登るために、謙遜に顔を向ける。
  しかし最上階に達した途端、やつその梯子に背を向け、
  かつて自らが足を掛けてきた低い階段を雲の上から見下し、嘲り笑うのだ。

『ジュリアス・シーザー』第二幕第一場
ウィリアム・シェイクスピア 519

イングランドの劇作家、詩人であり、イギリス・ルネサンス演劇を代表する人物でもある...-ウィキペディア

Men's evil manners live in brass; their virtues
We write in water.
人間の悪行は真鍮に刻まれて残りますが、
美徳は水の上に書かれてしまうのです。

『ヘンリー八世』第四幕第二場
ウィリアム・シェイクスピア 519

イングランドの劇作家、詩人であり、イギリス・ルネサンス演劇を代表する人物でもある...-ウィキペディア

Now does he feel his title
Hang loose about him, like a giant's robe
Upon a dwafish thief.
いまや王の称号も、奴にはぶかぶかで不似合なものになっている。
まるで巨人のガウンを着ている小人の泥棒のようにな。

『マクベス』第五幕第二場
ウィリアム・シェイクスピア 519

イングランドの劇作家、詩人であり、イギリス・ルネサンス演劇を代表する人物でもある...-ウィキペディア

Our basest beggars
Are in the poorest thing superfluous.
Allow not nature more than nature needs,
Man's life is cheap as beast's. Thou art a lady;
If only to go warm were gorgeous,
Why,nature needs, not what thou gorgeous wear'st,
Which scarcely keeps thee warm.

いかに貧しい者でも、その取るに足らぬ持ち物のなかに、
何か余分なものを持っている。
自然が必要とする以外のものを禁じられたら、
人間の生活はケダモノ同然の惨めなものとなろう。
お前は貴婦人だ。ただ暖かければ、
それで立派な衣装だというのなら、
自然はお前が着ているような派手な衣装など必要とはせぬ。
それは暖を取る役には立たないからだ。

(『リア王』第二幕第四場)
ウィリアム・シェイクスピア 519

イングランドの劇作家、詩人であり、イギリス・ルネサンス演劇を代表する人物でもある...-ウィキペディア

Poor and content is rich, and rich enough;
But riches fineless is as poor as winter
To him that ever fears he shall be poor.
貧しくとも足るを知る者は、むしろ裕福と言えます。
無限の富を持っていても、常に貧者に転落することを恐れる者は、
冬枯れのように貧しい。

(『オセロー』第三幕第三場)
ウィリアム・シェイクスピア 519

イングランドの劇作家、詩人であり、イギリス・ルネサンス演劇を代表する人物でもある...-ウィキペディア

Self-love, my liege, is not so vile a sin as self- neglecting.
おのれを愛することは、おのれを粗末に扱うほど醜悪な罪ではありません。

『ヘンリー五世』第二幕第四場
ウィリアム・シェイクスピア 519

イングランドの劇作家、詩人であり、イギリス・ルネサンス演劇を代表する人物でもある...-ウィキペディア

Sweet mercy is nobility's true badge:
やさしい慈悲のこころは、高貴なる者の真実のしるしです。

『タイタス・アンドロニカス』第一幕第一場
ウィリアム・シェイクスピア 519

イングランドの劇作家、詩人であり、イギリス・ルネサンス演劇を代表する人物でもある...-ウィキペディア

The labour we delight in physics pain.
喜んでする骨折りは、その苦労を癒す。

『マクベス』第二幕第三場
ウィリアム・シェイクスピア 519

イングランドの劇作家、詩人であり、イギリス・ルネサンス演劇を代表する人物でもある...-ウィキペディア

There are many events in the womb of time, which will be delivered.
時という子宮はさまざまな事件を孕んでいて、やがてそれが産み落される。

『オセロー』第一幕第三場
事件の結末が悲劇であれ喜劇であれ、
時の営みは休みなく続いていくのです。
ウィリアム・シェイクスピア 519

イングランドの劇作家、詩人であり、イギリス・ルネサンス演劇を代表する人物でもある...-ウィキペディア

There is some soul of goodness in things evil,
邪悪なものの中にも、何らかの善良さが在るものだ。

『ヘンリー五世』第四幕第一場
ウィリアム・シェイクスピア 519

イングランドの劇作家、詩人であり、イギリス・ルネサンス演劇を代表する人物でもある...-ウィキペディア