アンナ・カレーニナ 66

帝政ロシアの作家レフ・トルストイの長編小説。1873年から執筆を開始し、1875年から雑誌『ロシア報知』(露: Русскій Вѣстникъ)に連載した。1877年に単行本初版が刊行された。『戦争と平和』と並ぶ作者の代表作であり、現代に至るまで極めて高い評価を受けている。 ...-ウィキペディア

幸福な家族はいずれも似ているが、不幸な家族はそれぞれちがう不幸をかかえている

塩野七生 『ローマ人の物語32 迷走する帝国 [上]』(新潮文庫,2008)11p

十人十色というからには、心の数だけ恋の種類があってよいのではないかしら。

追って来たのです
抑えられず・・・

ヴィロンスキー

    びっくりです。しかしわかりません。わかりやすくしてください。幸福な家族は、、 - かくさん

忘れる?
あなたの言葉 あなたの身振り
一生 忘れません

ヴィロンスキー

若い娘を追う男は愚かだけど
人妻に恋をする男は違うわ
とてもロマンチックで
すてきなことですもの

とにかく愛は
いろいろ経験して
分かるものなのよ

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恋はしょうこう熱と同じ
誰もが一度は かかる病気よ
予防法はないの

振舞いに
もっと気をつけて下さいな

アンナ
(ヴィロンスキーに対して)

名誉なんて くだらない

社交界での不倫関係は
青年にとっては輝かしい勲章
この私にも 覚えが

人は自然に善悪を区別する
何も発見したわけでなく
目を開いただけなのです

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人生は疑いなく善で
つかさどるのは人間なのだ

あなたの涙なんて、ただの水だわ!
あなたは、一度だって、このあたしを愛してくれたことなんかないんだわ、


    そこまで言うなら、君をもう一度愛してみるよ。確かに私が悪いところもあったから。 - 銘無き石碑

    君の性格が好きじゃないし、やっぱり君を愛せないわ。君の性根を愛せないから、無理があるわ。 - 銘無き石碑

    君こそ、私の気持ちを推し量って本当に愛したことなんか一度もないよね。 - 銘無き石碑

そうだ、この人は幸福で満ち足りているんだわ!
じゃ、あたしは?・・・・・・それに、あのぞっとするような人の良さときたら。
みんなはそのためにこの人を好いたり、ほめたりしているけれど、
あたしはこの人の人の良さが大きらいだわ

ドリイ(夫について)

気持ちよく仕事をするには、
自由と簡潔さと公式的な態度がある程度必要である

お人好しの醜男は、友人としてなら愛されもしようが、
そうした愛情の対象となるには美男子で、とりわけ、
非凡な人物でなければならない

ひょっとすると、これはわれわれの美点かもしれんがね。
つまり、その、自分の欠点に気づくという能力はね。

しかし、どうやら、塩をきかせすぎるようだね。
いつでも舌の先に用意されている皮肉で、
自己満足しているんだから。

この世にはそれがどんな事でも幸運な競争者にぶつかるたびに、
すぐ相手のもっているすべての長所に面をそむけ、
ただその悪いところばかり見ようとする人がある。

娘はだれだって、求婚されるのを誇りとしているからね

女というやつはね、
それを中心にいっさいのものがまわっているねじだからね

プラトニックでない愛しか理解できない人びとは、
悲劇だなんて、口にする資格はないんだよ。

きみはひじょうに純粋な人間だ。
それはきみの美点でもあり、欠点でもある。

きみ自身は純粋な性格だから、
人生のすべてが純粋な現象から成り立っていることを望んでいるけれど、
実際は、そんなものじゃないんだ。

この人生の変化も、魅力も、美しさも、どれもこれもみんな、
光と影からできているものなんだからね