ラ・ロシュフコー 138
フランスの有力貴族の名称である。...-ウィキペディア
弱さは、悪徳が美徳に反するより、
もっと美徳に反する
われわれの美徳は、ほとんどつねに、
仮想した悪徳にすぎない。
太陽も死も直視することはできない。
『箴言録』
ほんとうの雄弁は必要な事は全部しゃべらず、
必要以外は一切しゃべらぬということである。
善にかけての英雄があるように、悪にかけての英雄がある。
細かすぎることは、明敏を履きちがえたものだ。
ほんとうの明敏は、どっしりとした細かさを指していう。
人まねは、つねに見すぼらしい。
同じ一つの物でも、それが作り飾っていないとき
人を喜ばすのと同じように、
まがい物はすべて人を不愉快にする。
世には、ほんとうの欠点も持っていなければ、
しっかりした美点も持っていないほど、
吹けば飛ぶような、しかも薄っぺらな人間がいる。
この世はいかに定めなく変わるように見えても
そこには目にみえぬ一種の連続があり、常に摂理によってさだめられた
秩序がある。この摂理さえあればこそ、万物はそれぞれの列をすすみ、
その定命の流れに従うのである。
一つも馬鹿をしないで生きている人間は、
自分で考えているほど賢明ではない。
ほんとうの勇気というものは、
目撃者のいない場合に示される。
Neither the sun nor death can be looked at without winking.