イタリアからの手紙
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自動車レースの醍醐味は、爆音に包まれて疾走する車を見るのではなく、
張りつめた緊張の中を、一糸乱れぬ統制で動く、ガソリン係やタイヤ係の男たちと、
彼らとレーサーとの間に交わされる、短く無駄のない、矢のような言葉を聞くことにある、
と私は思っている。
塩野七生 『イタリアからの手紙』(新潮文庫,1996)193p
「ナポレターノ」
能力のない征服者は自滅するから、それを待っていればよいのである。
塩野七生 『イタリアからの手紙』(新潮文庫,1996)145p
「カプリ島」
あるイタリア人の友人
あるイタリア人の友人
きみは金持でないから仕事するのだ。
もし金持だったら、カプリに別荘でも買って、
そこで終日、サラセンの海賊のことを書いた本でも読んで過すだろうさ
塩野七生 『イタリアからの手紙』(新潮文庫,1996)152p
「イタリア式運転術」
交通規則をきちんと守る人間は、えてして、他の人間も守ると思い込みがちだ。
塩野七生 『イタリアからの手紙』(新潮文庫,1996)96p
「通夜の客」
クリスティーズのイギリス男
クリスティーズのイギリス男
新興の金持はいつの世でもいます
塩野七生 『イタリアからの手紙』(新潮文庫,1996)60p
「永遠の都」
真の前衛とは、古人とひざつきあわせて対話することを馬鹿にせず、
それを怖れない田舎者的心情の持ち主によって、創造されるものではないであろうか
塩野七生 『イタリアからの手紙』(新潮文庫,1996)38p
「皇帝いぬまにネズミはびこる」
改革する必要のない時は、改革しないことが必要である。
塩野七生 『イタリアからの手紙』(新潮文庫,1996)30p
「カイロから来た男」
人間は、金を貯える時よりも、金を使う時の方がより人間的になる
塩野七生 『イタリアからの手紙』(新潮文庫,1996)13p
ガソリン係… タイヤ係…