ハンニバル戦記
ハンニバルに対して
あなたには明日の会戦の準備をするようすすめることしか、わたしにはできない。
なぜなら、カルタゴ人は、いや、あなたはとくに、平和の中で生きることが何よりも不得手なようであるから
塩野七生 『ローマ人物語5 ハンニバル戦記 [下]』(新潮文庫,2002)68p
スキピオ・アフリカヌス
3
共和政ローマ期の軍人、元老院議員。
ジスコーネをはじめとする、カルタゴの有力者に対して
あなた方にできることは、議論を弄ぶことではない。受け入れることだけだ。
塩野七生 『ローマ人物語5 ハンニバル戦記 [下]』(新潮文庫,2002)90p
ハンニバル
3
カルタゴの将軍。
別のことを論じた演説でも、その終わりには必ず、この一句をつけ加えることを忘れなかった。
とはいえ、わたしは、カルタゴは壊滅さるべきと考える
塩野七生 『ローマ人物語5 ハンニバル戦記 [下]』(新潮文庫,2002)179p
マルクス・ポルキウス・カト・ケンソリウス
13
マルクス・ポルキウス・カト・ケンソリウス(ラテン語: Marcus Porciu...-ウィキペディア
あらゆる発言の最後を、この一句でしめくくった
とはいえ、わたしは、カルタゴを存続さるべきと考える
塩野七生 『ローマ人物語5 ハンニバル戦記 [下]』(新潮文庫,2002)179p
プブリウス・コルネリス・スキピオ・ナシカ・コルクルム
1
共和政ローマの元老院議員。
プロセスとしての歴史は、何よりもまず愉しむものである。
塩野七生 『ローマ人物語3 ハンニバル戦記 [上]』(新潮文庫,2002)15p
ローマ人がギリシアに来るのは歓迎する。
ただし、それはあくまでも友人としてであり、主人としてであってはならない。
塩野七生 『ローマ人物語5 ハンニバル戦記 [下]』(新潮文庫,2002)185p
ローマ人の面白いところは、何でも自分たちでやろうとしなかったところであり、
どの分野でも自分たちがナンバー・ワンでなければならないとは考えないところであった。
塩野七生 『ローマ人物語3 ハンニバル戦記 [上]』(新潮文庫,2002)104p
人はみな、自分自身の肌合いに最も自然であることを、最も巧みにやれるのである。
塩野七生 『ローマ人物語4 ハンニバル戦記 [中]』(新潮文庫,2002)130p
人間とは、自分自身の犠牲は甘受する覚悟にはなれても、
自分の子までが支配階級の無能の犠牲になるのまでは、甘受する気にはなれない
塩野七生 『ローマ人物語4 ハンニバル戦記 [中]』(新潮文庫,2002)74p
介入とは、長びけば長びくほど介入した側に不利に変わるのである。
塩野七生 『ローマ人物語5 ハンニバル戦記 [下]』(新潮文庫,2002)168p
ローマ人のことわざ
何であろうと、ハンニバルは通過する
塩野七生 『ローマ人物語4 ハンニバル戦記 [中]』(新潮文庫,2002)96p
信頼は、小出しにしないほうが、より大きな効果を産みやすい。
塩野七生 『ローマ人物語4 ハンニバル戦記 [中]』(新潮文庫,2002)234p
街の長老たちから、(許婚がいる)美しく若い娘を贈られたことに対して
個人としてならばこれほど嬉しい贈物もないが、
戦争続行中の司令官となると、これほど困る贈物もない
塩野七生 『ローマ人物語4 ハンニバル戦記 [中]』(新潮文庫,2002)218p
スキピオ・アフリカヌス
3
共和政ローマ期の軍人、元老院議員。
優れた武将は、主戦力をいかに有効に使うかで、戦闘の結果が決まることを知っている。
その主戦力を有効に使うには、非主戦力の存在が不可欠であることも知っている。
塩野七生 『ローマ人物語4 ハンニバル戦記 [中]』(新潮文庫,2002)48p
問題の解決は早めに成されるべきであって、
自分の家の庭に敵が侵入してきてからでは遅いのである。
塩野七生 『ローマ人物語5 ハンニバル戦記 [下]』(新潮文庫,2002)99p
ガルバ
1
紀元前二〇〇年度の執政官。
ターラント人に対して
多くのことは、それ自体では不可能事に見える。
だが、視点を変えるだけで、可能事になりうる。
塩野七生 『ローマ人物語4 ハンニバル戦記 [中]』(新潮文庫,2002)164p
ハンニバル
3
カルタゴの将軍。
天才とは、その人だけに見える新事実を、見ることのできる人ではない。
誰もが見ていながら重要性に気づかなかった旧事実に、気づく人のことである。
塩野七生 『ローマ人物語4 ハンニバル戦記 [中]』(新潮文庫,2002)127p
宗教を信ずるか信じないかは、所詮は個人の問題である。
ただし、信ずる者の多い共同体を率いていく立場にある者となると、
個人の心情に忠実であればよいということにはならない。
塩野七生 『ローマ人物語3 ハンニバル戦記 [上]』(新潮文庫,2002)73p
年齢が、頑固にするのではない。
成功が、頑固にする。
塩野七生 『ローマ人物語5 ハンニバル戦記 [下]』(新潮文庫,2002)22p
年齢を重ねることと慎重であることは正比例と思われているが、必ずしもそうではない。
塩野七生 『ローマ人物語4 ハンニバル戦記 [中]』(新潮文庫,2002)228p
戦争くらい、当事国の民を裸にして見せてくれるものもない
塩野七生 『ローマ人物語3 ハンニバル戦記 [上]』(新潮文庫,2002)8p
戦争終了の後に何をどのように行ったかで、その国の将来は決まってくる。
塩野七生 『ローマ人物語3 ハンニバル戦記 [上]』(新潮文庫,2002)90p
戦闘とは、激動の状態である。
ゆえに、戦場でのすべての行為は、激動的に成されねばならない
塩野七生 『ローマ人物語4 ハンニバル戦記 [中]』(新潮文庫,2002)128p
アレクサンダー大王
3
アレクサンドロス3世・古代マケドニア王(紀元前356年- 紀元前323年)
子供を叱るときに母親が使う言葉
戸口に、ハンニバルが来ていますよ
塩野七生 『ローマ人物語4 ハンニバル戦記 [中]』(新潮文庫,2002)185p
持続する人間関係は、必ず相互関係である。
塩野七生 『ローマ人物語5 ハンニバル戦記 [下]』(新潮文庫,2002)53p