時機
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君は竜というものを見たことがあるか
劉備:いえございません 実在するものでしょうか
ありと見ればあり ないと見ればない
竜というものは時に大きく 時には小さくなるという 余にはそれが見える
余の言う竜とは人間のことだ 英雄のことだ
竜というものは天に昇る機が いまだ熱さぬ時は
頭を埋め爪をかくし 深淵にひっそりと身を潜め さざ波さえ立てぬ
だが ひとたび機が熱したと見るや
風を起こし雲を呼び一気に天に駆け上がるという
余は人間の英雄にその姿を見る
劉備:なるほど
さしずめ君も その潜む竜であろうな
劉備:とんでもない 私にはそのような力はございませぬ
そうかな
横山光輝『三国志 8 曹操の智謀』(潮出版社,1998)102p
三国志 (横山光輝の漫画)
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横山光輝による日本の漫画。1971年から1986年まで、潮出版社『希望の友』『少...-ウィキペディア
事を行うには時機というものがある。チャンスに恵まれなければ、有能な者もその力を発揮できない。
事をなすには時に便不便あり、いやしくも時を得ざれば有力の人物もその力を逞しゅうすること能わず。古今その例少なからず。
理論を説けば、それは自然に人民の心に沁みとおる。
今年だめでも来年は理解されよう。
その正論あるいは用いられざることあるも、理のあるところはこの論によりてすでに明らかなれば、天然の人心これに服せざることなし。ゆえに今年に行なわれざればまた明年を期すべし。
曹操