一極集中の名でこの国の中枢のように思われてきた東京は、
じつは暮らしの足腰が最も弱い地域である。
人々の暮らしは、電力、食材、建築材、といったその基盤を、
ほぼ全面的に外部に依存している。
東京ほど非自立的な都市はないのだ。
その脆弱さは、東日本大震災と福島第一原発事故のときに、
水道水が飲めず、コンビニの棚が空になり、
電車が普通になって家に帰ることすらできない人が大量に出たことからもわかる。

鷲田清一

鷲田清一 6

生 1949年9月2日
日本の哲学者(臨床哲学・倫理学)。京都市立芸術大学理事長・学長、せんだいメディアテーク館長。関西大学文学部教授、大阪大学総長などを歴任した。...-ウィキペディア


寄せられたコメント(0)

コメントはまだありません...

コメント戴ける場合はこちらから