まれに見る異才は、国家が太平を楽しんでいる限り、
とかく粗末に扱われがちなものであったし、将来に渡って無視されることもあろう。
なぜなら、彼の才能であれば当然入るはずの名誉を、
太平の世に生きる民衆は嫉妬のあまり潰してしまうからだ。
しかも、こうした民衆と同程度の者たちだけでなく、
平凡よりは上の才能を具えているはずの者たちまでもが、出る杭を打ってしまう。

『リウィウス論』
訳者によって、異才のところは、大器や大人物とも訳されている。
また、才能のところは、徳や力量とも訳されている。
ニッコロ・マキャヴェッリ

ニッコロ・マキャヴェッリ 94

1469年5月3日 - 1527年6月21日
イタリア、ルネサンス期の政治思想家、フィレンツェ共和国の外交官。 著書に『君主論』、『ティトゥス・リウィウスの最初の十巻についての論考(ディスコルシ)』、『戦術論』がある。理想主義的な思想の強いルネサンス期に、政治は宗教・道徳から切り離して考えるべきであるという現実主義的な政治理論を創始した…-ウィキペディア


寄せられたコメント(0)

コメントはまだありません...

コメント戴ける場合はこちらから