まれに見る異才は、国家が太平を楽しんでいる限り、
とかく粗末に扱われがちなものであったし、将来に渡って無視されることもあろう。
なぜなら、彼の才能であれば当然入るはずの名誉を、
太平の世に生きる民衆は嫉妬のあまり潰してしまうからだ。
しかも、こうした民衆と同程度の者たちだけでなく、
平凡よりは上の才能を具えているはずの者たちまでもが、出る杭を打ってしまう。
訳者によって、異才のところは、大器や大人物とも訳されている。
また、才能のところは、徳や力量とも訳されている。
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