もし、私は悪いことはしないし、悪いことはいわない、
また、まちがったことをし、悪いことを思っても、自分のなかにはそれを改める力がある、
と信じている人がいるならば、その人には、「他人」は無縁であろう。
いや、およそ宗教というものとも、無縁であるにちがいない。
そうした人々は、道徳の世界で十分に満ち足りている。
AERA Mook 49『親鸞がわかる。』(朝日新聞社,1999)P114
阿満利麿