稲葉剛 5

東大卒業後、NPO理事。および、『住まいの貧困に取り組むネットワーク』世話人。 立教大学院准教授。 代表的著書に『ハウジングプア』がある。

  • 5件を表示

住まいの問題は、当初は、
保証人がいないのでアパートに移れない労働者からの相談がほとんどでした。
それが非正規雇用の拡大とともに、
ワーキングプアの若者たちからの相談がどんどん増えてきたのです。

住み込みの仕事で寮に入っても、リストラされれば住む場所を失い、転々とする。
時々の状況で一晩を過ごす場所が変わるので、
ネットカフェのように寝る場所だけに注目しても意味がありません。
不安定なワーキングプアが増えると住むところも不安定になるという意味では、
表裏一体の問題じゃないかと気づき、本を出版して問題提起しました。

ハウジングプアの問題は、
住まいがないことで経済的な貧困から抜け出せない悪循環になるだけでなく、
人間関係のつながりが切れ、社会的にも孤立すること。
経済と人間関係の二重の貧困に陥ってしまいます。

“路上一歩手前”の若者は増え続けている。
最近も『違法貸しルーム』が問題になった。
欧米ではハウジングファーストと言い、
住まいのない人の支援は、
プライバシーと安全が確保された住居の提供から始めるのが主流です。

新聞紙のインタビューにて

住まいのない人がいる一方、
空き家が住宅総数の13.5パーセントもあるミスマッチは何とかならないか。
国が空き家対策で低所得者に貸す仕組みを作ればいい。

新聞のインタビューにて