仁藤夢乃 6

(1989~) 東京都青少年問題協議会委員。 一般社団法人Colabo理事。 著書に『難民高校生』など。

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子供自身も親から過干渉を受けていることを
「過保護で愛情なんだ」と思い込んでしまうことがあるんですが、
過保護というのは子供の望んでいることをやり過ぎることで、
過干渉というのは望んでいないことをやり過ぎることです。

風俗産業などの、スカウト、店長、オーナーらは、
役割分担をして女の子と信頼関係を築きます。
至れり尽くせりの対応に女の子は生まれて初めて生きがいを感じる。
でも結局は、業者は女の子を商品として使い捨てるのですが、
本人は気付かないという構造があります。

居場所づくりは裏社会のほうが上手です。
公的機関はあくまで待ち姿勢だし、きれいごとを言うだけ。

(青少年にとって、)
性産業の世界は、衣食住を提供してくれる唯一の『セーフティーネット』になっている。
相談所などに行っても、
「親いるでしょ」「家あるでしょ」「売春は問題行動」
などと言われ、保護の対象になりにくい。
親に連絡されて崩壊した家庭に連れ戻されるなど、
表社会への不信感が増していくのが現実。

排除される中で育った子たちは、あっというまに親になり、連鎖を生み出す側になる。

意識改革すべきは子供ではなく大人。

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