パーシー・ビッシュ・シェリー 94

1792年8月4日 - 1822年7月8日
イギリスのロマン派詩人。...-ウィキペディア

死においてひとつにまとまり、
生は死からひとときの借りもの。

美しい今日この日より はるかに美しいひとよ。

そしてかれはいま、
時代の腐敗とたたかい
 過ぎ去ったもののうちで ひとり
過ぎ去ることのできぬ思想の王者たちに加わる。

かれのようなひとたちは、
世界を犠牲にした者たちから
栄光を借りることなく、貸すことができるから。

死がつなぐものを、
さらに「生」が裂かぬようにせよ。

あの「美」につつまれ
あまりの美しさに ほとんど目に見えない。

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やさしい心と率直な行為は、新しい力を獲得する

あふれる涙で 墓をみどりにするがいい

けがれない心をさしだし
わたしはあなたに身をささげます

あるひとに

そして稲妻が雨にとけるあいだも
わたしは「天」の青い微笑を浴びている。

半ばは現実に
半ばは胸に脈うち震える

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きれぎれの夢を
つぎはぎするように思わせるものは なにか?

そして天使だけしか聞えない
目に見えぬ乙女の足ぶみが

おまえのうた声にくらべれば
それらは ただ空しい高言

まいた種子は、みずから刈りとらねばならぬ、
暴力は暴力から生れる、いや さらに悪くなる。

なぜ君たちは 揺りかごから墓場まで
君たちの汗をしぼりとろうとする

イングランドの人びとへ

夜は楽しい なぜか 恋人よ
二人は おやすみと言わぬから

花のけっして咲かぬあの街道を、
雲のなげかける影や、まひるの天空に消えた小鳥たちを
あるいは追い、あるいは避けたりしていた

もうすこし待って!もう一度わたしと話をさせて。
くちづけのつづくかぎり、わたしにくちづけを!

よろこびが逃げたときの心のように
わたしはひとり ただひとり残された

おまえは来たと思ったら 去ってしまった

しおれた花は ほのかにかおり
あなたの胸を傷つけるどんなとげも残っていない。

咲くまえに花びらが枯れ 実をむすぶ望みを
いだいて死んだ花は 散った。

あなたのためなら 心から血を流しもしよう。

あなたを愛するのが あまりに遅すぎた!
あなたを讃えるのが あまりに早すぎた!