武士道 48

日本の近世以降の封建社会における武士階級の倫理・道徳規範及び価値基準の根本をなす、体系化された思想一般をさし、広義には日本独自の常識的な考え方をさす。これといった厳密な定義は存在せず、時代は同じでも人により解釈は大きく異なる。また武士におけるルールブック的位置ではない思想である。一口に武士道と言っても千差万別であり、全く異なる部分が見られる。 明治時代の思想家新渡戸稲造の著書...-ウィキペディア

あなたが裸になって私を侮辱しても、それが私にとって何だというのか。

著・新渡戸稲造 訳・岬龍一郎 『武士道』(PHP文庫,2005)88p

些細なことで怒るようでは君子に値しない。
大義のために憤(おこ)ってこそ正当な怒りである。

著・新渡戸稲造 訳・岬龍一郎 『武士道』(PHP文庫,2005)88p
西郷隆盛『西郷南洲遺訓』

人を相手にせず、天を相手にせよ。
天を相手にして、己れを尽くし人を咎(とが)めず、我が誠の足らざるを尋ぬべし

著・新渡戸稲造 訳・岬龍一郎 『武士道』(PHP文庫,2005)89p

    人を相手にせず、天を相手にせず
    意味を教えてください
    - もっちー

若年のころに勝ち得た名誉は、年齢とともに大きくなる

著・新渡戸稲造 訳・岬龍一郎 『武士道』(PHP文庫,2005)91p

    最年少 - ピグレット

名誉と名声が得られるのであれば、サムライにとって生命は安いものだ

著・新渡戸稲造 訳・岬龍一郎 『武士道』(PHP文庫,2005)91p

私を生んだのは親である。私を人たらしめるのは教師である

著・新渡戸稲造 訳・岬龍一郎 『武士道』(PHP文庫,2005)110p
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父母は天地のごとく、師君は日月のごとし

著・新渡戸稲造 訳・岬龍一郎 『武士道』(PHP文庫,2005)110p
切腹で運命をともにする、末弟であるわずか八歳の八麿に対して

左近:見よ、弟よ! わかったか。
あまり短刀を深く押込みすぎるな。後ろに倒れたら無様だ。前にうつ伏せ、ひざを崩すな。
内記:目をカッと見開け。さもないと女の死に顔のようになる。
切っ先が腸に触れるとも、力尽きようとも、勇気を奮って倍の力で掻き切れ

著・新渡戸稲造 訳・岬龍一郎 『武士道』(PHP文庫,2005)131p

もっとも悲しむべきことは、名誉にも打算がつきまとったことである。

著・新渡戸稲造 訳・岬龍一郎 『武士道』(PHP文庫,2005)131p

天が人に大任をあたえようとするとき、まずその心を苦しめ、その筋骨をさいなみ、
飢えを知らせ、その人が行おうとしていることを混乱させる。
かくして、天は人の心を刺激し、性質を鍛え、その非力を補う。

著・新渡戸稲造 訳・岬龍一郎 『武士道』(PHP文庫,2005)133p
サー・トーマス・ブラウン『医道宗教』

死を軽蔑するのは勇敢な行為である。
だが生きることが死ぬことよりつらい場合、まことの勇気はあえて生きることである。

著・新渡戸稲造 訳・岬龍一郎 『武士道』(PHP文庫,2005)134p
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1899年12月時点の発言

自殺願望者は、世界中に恐るべき速さで増加しており、
苦痛もなく手間のかからない自殺の方法がはやるのではないか

著・新渡戸稲造 訳・岬龍一郎 『武士道』(PHP文庫,2005)138p

切腹をやり遂げるには、極限までの冷静さが必要だった。

著・新渡戸稲造 訳・岬龍一郎 『武士道』(PHP文庫,2005)139p

剣は天国の鍵でもあれば、地獄の鍵でもある

著・新渡戸稲造 訳・岬龍一郎 『武士道』(PHP文庫,2005)140p

武士道の究極の理想は平和である

著・新渡戸稲造 訳・岬龍一郎 『武士道』(PHP文庫,2005)143p
『海舟座談』

人に斬られても、こちらは斬らぬという覚悟だった。
ナニ、蚤(のみ)や虱(しらみ)だと思えばいいのサ。
肩につかまって、チクリチクリと刺しても、ただ痒いだけだ。生命に関わりはしないよ

著・新渡戸稲造 訳・岬龍一郎 『武士道』(PHP文庫,2005)144p

妻は夫のために自分を捨て、夫は主君のために自分を捨てる。
そして主君は天の命に従う奉仕者であった。

著・新渡戸稲造 訳・岬龍一郎 『武士道』(PHP文庫,2005)156p

知性による発見は人類共有の遺産だが、
性格の長所や短所はそれぞれの国民が継承する特有の遺産である。
それは何世紀にもわたって日夜、海水で洗われ、
ようやく表面の粗さがとれた固い岩のようなものである

著・新渡戸稲造 訳・岬龍一郎 『武士道』(PHP文庫,2005)172p

アメリカ的あるいはイギリス的様式のキリスト教、つまり創造主の恩恵と純粋よりも、
たぶんにアングロ・サクソンの気まぐれや空想を含んでいるキリスト教は、
武士道という幹に接ぎ木するにはあまりにも貧弱すぎる芽である。

著・新渡戸稲造 訳・岬龍一郎 『武士道』(PHP文庫,2005)183p

日本人の表皮を剥げばサムライが現れる

著・新渡戸稲造 訳・岬龍一郎 『武士道』(PHP文庫,2005)189p

    日本人は腹に一本の太刀
    を持たねばならない - ジャパ侍

戦雲が地平線に重くたれ込めようとも、
平和の天使の翼がこれらを吹き払ってくれることを信じよう。

著・新渡戸稲造 訳・岬龍一郎 『武士道』(PHP文庫,2005)190p

近代的な教育制度といっても臆病者を英雄にすることはできない。

著・新渡戸稲造 訳・岬龍一郎 『武士道』(PHP文庫,2005)192p

バックボーンたる精神を捨てれば、
それに代わるものとして登場するのは、目に見える物質主義となるのは必然である。

著・新渡戸稲造 訳・岬龍一郎 『武士道』(PHP文庫,2005)218p