及川肇・遠山善雄・福知貴・伊熊二郎合作集 100

神風特攻隊 及川肇・遠山善雄・福知貴・伊熊二郎の合作集。全員23歳にて昭和20年4月6日、昭和20年4月11日に南西諸島に特攻戦死。

二十五でしんで若さを惜しがられ

出撃の命下る 二十五で しんで若さを 惜しがられ
白鳩遺族会編河出書房版 雲流るる果てに より。

神様が野糞たれたり手鼻かみ

出撃の命下る 神様が 野糞たれたり 手鼻かみ
白鳩遺族会編河出書房版 雲流るる果てに より。

不精者死際までも垢だらけ

出撃の命下る 不精者 死際までも 垢だらけ
白鳩遺族会編河出書房版 雲流るる果てに より。

桜花折つて背中へ差してくる

出撃の命下る 桜花 折って背中へ 差してくる
白鳩遺族会編河出書房版 雲流るる果てに より。

昼飯は揃つて花の下で喰ひ

出撃の命下る 昼飯は 揃って花の 下で喰い
白鳩遺族会編河出書房版 雲流るる果てに より。

神様の大飯くひに唯あきれ

出撃の命下る 神様の 大飯くいに 唯あきれ
白鳩遺族会編河出書房版 雲流るる果てに より。
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マラリヤの友に代わつて出撃し

出撃の命下る マラリヤの 友に代わって 出撃し
白鳩遺族会編河出書房版 雲流るる果てに より。

特攻は特攻なりに義理があり

出撃の命下る 特攻は 特攻なりに 義理があり
白鳩遺族会編河出書房版 雲流るる果てに より。

貸し借りは貸し借りなりと固い奴

出撃の命下る 貸し借りは 貸し借りなりと 固い奴
白鳩遺族会編河出書房版 雲流るる果てに より。

いざさらば小さな借りを思ひ出し

出撃の命下る いざさらば 小さな借りを 思い出し
白鳩遺族会編河出書房版 雲流るる果てに より。

隊長の訓辞も今日は耳に入り

出撃の命下る 隊長の 訓辞も今日は 耳に入り
白鳩遺族会編河出書房版 雲流るる果てに より。
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各々のふるさと向ひて別れ告げ

出撃の命下る 各々の ふるさと向いて 別れ告げ
白鳩遺族会編河出書房版 雲流るる果てに より。

万歳が此の世の声の出しをさめ

出撃の命下る 万歳が この世の声の 出しおさめ
白鳩遺族会編河出書房版 雲流るる果てに より。

別れ酒もう一杯と強い奴

出撃の命下る 別れ酒 もう一杯と 強い奴
白鳩遺族会編河出書房版 雲流るる果てに より。

俺の顔青い色かと友が聞き

出撃の命下る 俺の顔 青い色かと 友が聞き
白鳩遺族会編河出書房版 雲流るる果てに より。

きん玉はたれてゐるぞと友笑ひ

出撃の命下る きん玉は たれているぞと 友笑い
白鳩遺族会編河出書房版 雲流るる果てに より。

    生理的に受け付けません。下品すぎて。 - 銘無き石碑

    生理的に受け付けません。整形しすぎて。 - ボカマ

    男はビビると、きん玉が縮み上がる。
    明日、死ね。
    そう言われても垂れている彼は、剛毅である。
    (なぜ恋愛の画面でコレが???) - アカ

    体の奥がゾクゾクします                               今すぐセックスしたい
    - 銘無き石碑

決別に友は少うし改まり

出撃の命下る 決別に 友は少うし 改まり
白鳩遺族会編河出書房版 雲流るる果てに より。

必勝論、必敗論と手を握り

出撃の命下る 必勝論、 必敗論と 手を握り
白鳩遺族会編河出書房版 雲流るる果てに より。

手を握る友の力の強い事

出撃の命下る 手を握る 友の力の 強い事
白鳩遺族会編河出書房版 雲流るる果てに より。

勝敗はわれらの知つた事でなし

出撃の命下る 勝敗は われらの知った 事でなし
白鳩遺族会編河出書房版 雲流るる果てに より。

搭乗前いつものやうに煙草すて

出撃の命下る 搭乗前 いつものように 煙草すて
白鳩遺族会編河出書房版 雲流るる果てに より。

マスコット一寸つゝいて友笑ひ

出撃の命下る マスコット 一寸つついて 友笑い
白鳩遺族会編河出書房版 雲流るる果てに より。

分隊士願いますよと後へ乗り

出撃の命下る 分隊士 願いますよと 後へ乗り
白鳩遺族会編河出書房版 雲流るる果てに より。

エンヂンが唸れば機上に花が散り

出撃の命下る エンジンが 唸れば機上に 花が散り
白鳩遺族会編河出書房版 雲流るる果てに より。

散る桜よくぞ男に生れける

出撃の命下る 散る桜 よくぞ男に 生れける
白鳩遺族会編河出書房版 雲流るる果てに より。