銃後

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ほんとに、くやすいね
あんなくやすいこと
なかんべつちや

千登美さんもその友達も、それ以上はどうしても語つてくれなつた。
ただ、せつせと植え続けるだけ。
さうだ、全国民ほんたうに口惜しいんだ。
写真週報 第276号 昭和18年6月16日より
はだしで水田に入り手ぬぐいを巻いて田植えをする写真とともに掲載された。
藤本千登美 1

宮城県古川市。女子青年学校生徒。 昭和18年6月当時、17歳。

塹壕に絹夜具を持込み
飯ごうに刺身を盛り
長袖をひらめかせて
突撃ができようか
戦局は正に悽愴苛烈
国内もまた戦場
虚飾をなげうって決戦に
一億総決起の時は今
野戦の心もて貫かん
我等が衣、食、住

写真週報 第279号 昭和18年7月7日より
時の立札 5

写真週報に連載されていた、国民を激励する文章。 「『時の立札』は他へ転載その他に...

この手で造った飛行機が
この眼で送った荒鷲が
あの驚天の戦果をあげたのだ
われらは
戦場をにらんでまっしぐらに
飛行機を造るのだ
あの荒鷲に続くのだ

写真週報 第299号 昭和18年11月24日より
時の立札 5

写真週報に連載されていた、国民を激励する文章。 「『時の立札』は他へ転載その他に...

闇や買出しで自分たちだけ
豊かに食べたがる人たちに
日本の有難さ、良さが、味わえるだろうか
凍土に立ち、湿田に入り、汗と泥土にまみれて
食糧増産を続ける農村の現実を
食事のたびにしみじみと味わってみることだ
食物のことは、それからの話にしよう

写真週報 第302号 昭和19年1月12日より
時の立札 5

写真週報に連載されていた、国民を激励する文章。 「『時の立札』は他へ転載その他に...

荒鷲たちは
凛烈たる高空の寒気をついて
今日も爆撃行の操縦棹を握り
かじかんだ手に索敵行の電鍵をうつ
炭とぼしくとも
ストーヴ スチームはなくとも
何のこれしき──
われらまた赤々と戦意を燃やし
工具を、ペンを、鍬をしっかと握って
身に迫る決戦の冬のきびしさを
ガッと全身で受止めよう

写真週報 第302号 昭和18年12月22日より
時の立札 5

写真週報に連載されていた、国民を激励する文章。 「『時の立札』は他へ転載その他に...