日本社会全体を効率化することで近代化の道を歩んだということでしょう。
結果、世界一の長寿国になり、インフラも整いました。
その分、いざとなったら自分で引き受けるという市民としての力が落ちてしまった。
もし政治や行政で不祥事が起きたら、
きちんと税金を払っているのに何をやっているのだと追及するだけ。
いわゆるクレーマーにしかなっていません。
いざとなったら自分でやる、その代わり税金は払わない、などとは考えられない。
明治以降の近代化の流れは、市民としての成熟ではなく、
幼児化の流れだったのではないでしょうか。

鷲田清一

鷲田清一 6

生 1949年9月2日
日本の哲学者(臨床哲学・倫理学)。京都市立芸術大学理事長・学長、せんだいメディアテーク館長。関西大学文学部教授、大阪大学総長などを歴任した。...-ウィキペディア


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