『コネ』は日本社会のあらゆるレベルで決定的に重要である。
成功は誰を知っているかによってほぼ決まってしまう。
望ましい大学に入るにも、いい就職口を見つけるにも、コネがものをいう。
最高の医療を受けるにも、多忙な名医への特別の紹介状が不可欠である。
社会の上層レベルでは、コネはさらに複雑化し、
特別な関係の一大ネットワークを形成する。
こういった複合的なコネは、一回の恩義から生まれることもあるし、
同じ学校だったり、経験の共有だったり、
複雑な事情があっての互いのごぎげん取りを通して生じる。
このような人と人とのつながりを人脈というが、
文字通り、社会の構造中に広がる人の鉱脈あるいは網の目である。
日本の人脈は、欧米の有名校の同窓生ネットワークよりはるかに広範囲に及ぶもので、
比較できないほどの重要性をもっている。

カレル・ヴァン・ウォルフレン

カレル・ヴァン・ウォルフレン 43

生 1941年4月
オランダ・ロッテルダム出身のジャーナリスト、政治学者。現在はアムステルダム大学比較政治・比較経済担当教授。 オランダ語の発音ではカーレル・ファン・ヴォルフェレンとなる。...-ウィキペディア


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