死というのは、たとえば部屋の中に水がひたひたと流れてくるようなものだ。
初めてうちは足元にちょろちょろと溜まっているだけで切迫感もないが、
それがだんだん溜まってきて膝のあたりまで来たとき、
胸まで来たとき、肩まで来たとき、口元まで来たとき、と
どのへんまで水が溜まってきたかによって感じ方がまったくちがう

AERA Mook 60『死生学がわかる。』(朝日新聞社,2000)P96
和田円

和田円 3

1966年生まれ。看護婦。


寄せられたコメント(0)

コメントはまだありません...

コメント戴ける場合はこちらから