敬意を払われることなく育った人には、
敬意を払われることによって得られる実用面でのプラス・アルファ、
つまり波及効果の重要性が理解できないのである。
ゆえに、誠心誠意でやっていればわかってもらえる、と思いこんでしまう。
残念ながら、人間性は、このようには簡単には出来ていない。
私などはときに、
人間とは心底では、心地良く欺されたいと望んでいる存在ではないかとさえ思う。

塩野七生 『ローマ人の物語19 悪名高き皇帝たち [三]』(新潮文庫,2005)190p
塩野七生

塩野七生 701

生 1937年7月7日
日本の歴史作家(プロの学術研究者ではなく「小説家」)である。名前の「七生」は、7月7日生まれであることに由来。...-ウィキペディア


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