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作家が何を書こうと、尊重すべきである。
彼が反社会的であれば、
読者の軽蔑がそのかたきを討ってくれる。
言論出版は自由であるべきだ!

レチフ・ド・ラ・ブルドンヌ著
『パリの夜』
岩波文庫148頁

国王の運命を憐れむのは、国王であればよい。彼は私の同胞ではない。
私はただ不幸な友のために涙を流す。

レチフ・ド・ラ・ブルドンヌ著
『パリの夜』
岩波文庫252頁

おお、国王よ!臣民を持たぬとすれば、いったいあなたは何者なのか?

レチフ・ド・ラ・ブルドンヌ著
『パリの夜』
岩波文庫129頁

この世界に一人として私の奴隷はいませんし、
私のためにただ働きをするものもいませんからね。
私には心配な取引や訴訟がありません。政治的、物質的、精神的などんな異変にも、いささかも不安を抱きません。
人間のあいだになくてはならないきずなが存在するかぎり、
私は生きていくでしょう。
そのきずなとは、人間が互いを必要とするということです。

レチフ・ド・ラ・ブルドンヌ著
『パリの夜』
岩波文庫26頁

聖職者は彼らの宗旨こそ重要だと思いこんでいるが、彼らは間違っている。
重要なのは隣人愛である。彼らはミサを行なう時にも隣人愛を犯す。
現世においては、愚かな者や屁理屈屋や誤った強情な精神の持ち主によって、
いっさいの悪がなされる。

レチフ・ド・ラ・ブルドンヌ
『パリの夜』
岩波文庫239頁