0 コメント数 シェア 西南戦争にて中津隊は帰郷と決まったが、隊長である増田だけは残るという。なぜかと問うた隊員たちに、増田はこう答えたという。 わたしは君らとちがい、将として本営の西郷先生に接しつづけてきた。それゆえ、もうどうにもならぬ。一日西郷に接すれば、一日の愛生ず。三日接すれば、三日の愛生ず。親愛日に加わり、今は去るべくもあらず。ただ、死生をともにせんのみ 塩野七生『男の肖像』(文藝春秋,1992)94p 7 タグ