西之園茂 11

旧海軍少佐 昭和19年4月23日駆逐艦「天霧」の機関長。セレベス島近海にて作戦行動中、触雷し、総員退艦後自刃。享年27歳。

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天皇(おほきみ)の八十(やそ)國原は霞こめさす日うらゝに春たけにけり

天皇(おおきみ)の 八十(やそ)國原は 霞こめ さす日うららに 春たけにけり
大東亜戦争殉難遺詠刊行会出版 大東亜戦争殉難遺詠集(絶版)より。

畏(かしこ)きや燦々(さんさん)として照り注ぐ天つ日のもと海平らなり

畏(かしこ)きや 燦々(さんさん)として 照り注ぐ 天つ日のもと 海平らなり
大東亜戦争殉難遺詠刊行会出版 大東亜戦争殉難遺詠集(絶版)より。

生き死にのさ中に立ちてすめらぎのみくに思へば悲しからずや

生き死にの さ中に立ちて すめらぎの みくに思えば 悲しからずや
大東亜戦争殉難遺詠刊行会出版 大東亜戦争殉難遺詠集(絶版)より。

くろがねのみふねの中ゆ神つ代の姿したひて記(ふみ)讀む我は

くろがねの みふねの中ゆ 神つ代の 姿したいて 記(ふみ)読む我は
大東亜戦争殉難遺詠刊行会出版 大東亜戦争殉難遺詠集(絶版)より。

そらみつ大和の國に生ひ茂る醜草(しこぐさ)焼かむ天の火もがも

そらみつ 大和の國に 生い茂る 醜草(しこぐさ)焼かむ 天の火もがも
大東亜戦争殉難遺詠刊行会出版 大東亜戦争殉難遺詠集(絶版)より。

太平洋泣き干さん思ひ抑えつゝ
眉上げ行かな益良男我は

太平洋 泣き干さん思い 抑えつつ 眉上げ行かな 益良男我は
大東亜戦争殉難遺詠刊行会出版 大東亜戦争殉難遺詠集(絶版)より。
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益良雄は泣かざるものを春島の峯も煙りてさだかに見えず

益良雄は 泣かざるものを 春島の 峯も煙りて さだかに見えず
大東亜戦争殉難遺詠刊行会出版 大東亜戦争殉難遺詠集(絶版)より。

見まく欲(ほ)りわがする師(きみ)とゆくりなく
酒掬みにけり夢にはあれど

見まく欲(ほ)りわがする師(きみ)とゆくりなく
酒掬みにけり夢にはあれど
師=ここでは大東塾塾長影山正治氏。
大東亜戦争殉難遺詠刊行会出版 大東亜戦争殉難遺詠集(絶版)より。

鐵(てつ)の上に唯一枚のケンバスを拡げて眠る兵を拜(をろ)がむ

鉄の上に 唯一枚の キャンバスを 拡げて眠る 兵を拝ろがむ
大東亜戦争殉難遺詠刊行会出版 大東亜戦争殉難遺詠集(絶版)より。

昇る陽(ひ)の光あまねく身にうけて
神の子吾れが今立てるかも

昇る陽(ひ)の 光あまねく 身にうけて 神の子我れが 今立てるかも
大東亜戦争殉難遺詠刊行会出版 大東亜戦争殉難遺詠集(絶版)より。

辞世
おほきみの醜(しこ)のみたての行く道を
今ぞ吾も行く心笑みつゝ

おおきみの 醜(しこ)のみたての 行く道を 今ぞ我も行く 心笑みつつ
自刃後懐中から発見されたもの。
大東亜戦争殉難遺詠刊行会出版 大東亜戦争殉難遺詠集(絶版)より。
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