武藤包州 10

旧日本兵 昭和19年10月4日雲南省竜城にて戦死。享年25歳。國學院大学出身。

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國の状(さま)はげしく語り友と行く薄(すすき)が原は片なびき居り

國の状(さま) はげしく語り 友と行く 薄(すすき)が原は 片なびき居り
大東亜戦争殉難遺詠刊行会出版 大東亜戦争殉難遺詠集(絶版)より。

いたらざる身にしあれども男の子われ火銃(ほづつ)の前に立たむと思ふ

いたらざる 身にしあれども 男の子 われ火銃(ほづつ)の前に 立たんと思う
大東亜戦争殉難遺詠刊行会出版 大東亜戦争殉難遺詠集(絶版)より。

このいのちくだけ散るとも御民(みたみ)我國改めのほのほとならん

このいのち くだけ散るとも 御民(みたみ)我 國改めの ほのおとならん
大東亜戦争殉難遺詠刊行会出版 大東亜戦争殉難遺詠集(絶版)より。

つぎつぎにいのち燃え立ち男(を)の子らが火中(ほなか)に立ちてあはれ散りしか

つぎつぎに いのち燃え立ち 男(お)の子らが 火中(ほなか)に立ちて あわれ散りしか
大東亜戦争殉難遺詠刊行会出版 大東亜戦争殉難遺詠集(絶版)より。

地の底ゆ吹きほとばしるあその火の神のほむらと貫き生きむ

地の底ゆ 吹きほとばしる あその火の 神のほむらと 貫き生きむ
大東亜戦争殉難遺詠刊行会出版 大東亜戦争殉難遺詠集(絶版)より。

さ庭べの笹うつ雨のしづけさにうつそみもはら酒を欲りせり

さ庭べの 笹うつ雨の しずけさに うつそみもはら 酒を欲りせり
大東亜戦争殉難遺詠刊行会出版 大東亜戦争殉難遺詠集(絶版)より。
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焼太刀の白刃をかまむいきどほり靜かに耐へて吾がゐたりけり

焼太刀の 白刃をかまむ いきどおり 静かに耐えて 我がいたりけり
大東亜戦争殉難遺詠刊行会出版 大東亜戦争殉難遺詠集(絶版)より。

青山を枯山なして泣かしける神の命(みこと)のそのなげきはや

青山を 枯山なして 泣かしける 神の命(みこと)の そのなげきはや
大東亜戦争殉難遺詠刊行会出版 大東亜戦争殉難遺詠集(絶版)より。

つはものはあまたあれどもみいくさの事はかりせずいきどほろしも

つわものは あまたあれども みいくさの 事はかりせず いきどおろしも
大東亜戦争殉難遺詠刊行会出版 大東亜戦争殉難遺詠集(絶版)より。

ひむがしを恋ひて思へば営庭の落葉はきつゝありがてなくに

ひむがしを 恋いて思えば 営庭の 落葉はきつつ ありがてなくに
大東亜戦争殉難遺詠刊行会出版 大東亜戦争殉難遺詠集(絶版)より。