シャンフォール 37
フランスの警句家 本名はセバスチャン・シャンフォール
賢者とは何か。法に対して自然を、慣習に対して理性を、世論に対して自己の良心を、
謬見に対して自己の判断を対立させる人間である
「格言と省察」より
どうしても慣れなければ、とうていこの世の中を生きていけない二つのものがある。
歳月による損傷と、人間の不正とが、それである。
「格言と省察」より
女性がなぜ、男性との関係を言いふらすのか。その理由として上げられている大半は、男性にとって不利である。その真の理由は、この方法によってしか女性は男性に支配権を持つことができないからである
「格言と省察」より
恋愛は結婚よりも興味をそそる。これは、ちょうど小説が歴史よりも面白いのと同じ理由からである
「格言と省察」より
格言の処世術におけるは、熟練した芸術におけるがごとしである。
「格言と省察」より
あまりにも卓越した性質は、しばしば社会生活を不向きにする。われわれは地金を持って市場へ出かけず、小金を持って市場へ出かける
「格言と省察」より
教育は、道徳と知恵の二つの基盤上に立たねばならない。
前者は美徳を支えるために、後者は他人の悪徳から自己を守るために。
前者に重点をおくと、お人好しか、殉教者しか生まれないし、後者に重点をおくと、打算的な利己主義者が生まれる。
「格言と省察」より
運命と運命をとりまく衣装は、人生を一幕の芝居にする。上演が進むに従って、いちばん律儀な人間も、ついには自己の意思に反して役者にさせられてしまう
「格言と省察」より
世の中には三種類の友がある。諸君を愛する友、諸君を忘れる友、諸君を憎む友が、これである
「格言と省察」より