情け

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枯木にいくら肥料をやっても生き返ることはない。
怠け者はその怠け心のために枯木のように滅びてしまう。だから情をかけると生き返るどころか益々滅んでしまう。
怠け者に情をかけるのは一見「仁」のように見えるが、本当は仁ではない。
怠け者に情をかける前に仕事に精を出させ、善行を行うように心を改めさせてから情をかけるべきである。そうすれば若い木が成長するように立ち直る。
何度教えても改心しない者は滅びるしかないのであって援助する必要はない。

二宮尊徳 4

江戸時代後期の経世家、農政家、思想家である。自筆文書では金治郎(きんじろう)と署...-ウィキペディア