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どんな賢人でも、その人ひとりの知恵には限りがあって、
だから自分の知恵、才覚だけで事を運べば、考えがかたくなになる。視野が狭くなる。
(earth-words.net)
失敗の多くは、成功するまでにあきらめてしまうところに、原因があるように思われる。
最後の最後まで、あきらめてはいけないのである。
石の上にも三年という。しかし、三年を一年で習得する努力を怠ってはならない。
人の心は日に日に変わっていく。
そして、人の境遇もまた、昨日と今日は同じではないのである。
悪い時が過ぎれば、よい時は必ず来る。
おしなべて、事を成す人は必ず時の来るのを待つ。
あせらずあわてず、静かに時の来るのを待つ。
人類の生命は無限。だからその未来は無限。
だから、まだまだお互いに進歩しなければならないのである。
冷静ほど、大事なことはないのである。
失敗すればやり直せばいい。
やり直してダメなら、もう一度工夫し、もう一度やり直せばいい。
多くの人々の、わずかな工夫の累積が、大きな繁栄を生み出すのである。
楽観よし悲観よし。悲観の中にも道があり、楽観の中にも道がある。
人がこの世に生きていく限り、やはり何かの理想を持ちたい。希望を持ちたい。
それも出来るだけ大きく、出来るだけ高く。
志低ければ、怠惰に流れる。
仕事が伸びるか伸びないかは、世の中が決めてくれる。
世の中の求めのままに、自然に自分の仕事を伸ばしてゆけばよい。
誠実に謙虚に、そして熱心にやることである。
人間の知恵というものは、しぼればいくらでも出てくるものである。
もうこれでおしまい。もうこれでお手上げなどというものはない。
虫のいいことは、なるべく考えない方がいい。
自分の仕事は、人の助けなくして、一日も進み得ないのである。
アイデアを生むと言っても、口先だけでは生まれない。これもやはり熱心であること。
寝てもさめても一事に没頭するほどの熱心さから、思いもかけぬ、よき知恵が授かる。
熱心は、人間に与えられた大事な宝である。
そして、この宝は、誰にでも与えられているのである。
視野の狭い人は、我が身を処する道を誤るだけでなく、人にも迷惑をかける。
わずかな人間の知恵の幅である。
賢さの中にも愚かさがあり、愚かさの中にも賢さがひそんでいる。
自分の金、自分の仕事、自分の財産。
自分のものと言えば自分のものだけれど、これもやっぱり世の中から授かったもの。
世の中からの預かり物である。
自分には自分に与えられた道がある。天与の尊い道がある。
どんな道かは知らないが、他の人には歩めない。
自分だけしか歩めない、二度と歩めぬかけがえのないこの道。
広いときもある。狭いときもある。のぼりもあれば、くだりもある。
坦々としたときもあれば、かきわけかきわけ汗するときもある。
この道が果たしてよいのか悪いのか、思案にあまるときもあろう。
なぐさめを求めたくなるときもあろう。しかし、所詮はこの道しかないのではないか。
あきらめろと言うのではない。
いま立っているこの道、いま歩んでいるこの道、とにかくこの道を休まず歩むことである。
自分だけしか歩めない大事な道ではないか。
自分だけに与えられている かけがえのないこの道ではないか。
他人の道に心を奪われ、思案にくれて立ちすくんでいても、道は少しもひらけない。
道をひらくためには、まず歩まねばならぬ。心を定め、懸命に歩まねばならぬ。
それがたとえ遠い道のように思えても、
休まず歩む姿からは必ず新たな道がひらけてくる。
深い喜びも生まれてくる。
人と比較をして劣っているといっても、決して恥ずることではない。
けれども、去年の自分と今年の自分とを比較して、もしも今年が劣っているとしたら、
それこそ恥ずべきことである。
(※僥倖/ぎょうこう…偶然に得た幸運のこと)