物を考えるところは脳髄ではない
神経細胞の大集団は、
全身の細胞各個に含まれている意識感覚の各種類にそれぞれ相当する、
泣き係、笑い係、見係、関係、惚れ係なぞいう、
あらん限りの細かい専門に分れながらアノ通り、夜となく昼となく、
全身三十兆の市民の気持ちを隅から隅まで反射交感させられているのだ
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