ラヴ・ストーリー
女というものは、若く美しく才能も豊かな同性に対しては、
うらやましさが先に立ってしまって、好意をいだくのがむずかしい。
だが、とてもかなわないと思っていた女が、
自分たちにはできても彼女には絶対に不可能なことを
ひとつでも持っているとわかったとたん、
優越感が刺激されるためかひどく寛容になる。
塩野七生『サイレント・マイノリティ』(新潮社,1993)256p
塩野七生