国王は軍人を疎んじ、
これを追放し、
死刑にすることもできましょう。
しかし、いかに偉い国王でも、
剣を足蹴にして軍人を侮辱する権利はありません…。
よろしいですか、陛下、
この汚された剣は、もう私の心臓か、
陛下の心臓におさまるより他はありますまい。
わたくしはわたくしの心臓を選びます。
陛下はそれを、神とわたくしの忍耐に感謝されるがよろしかろう!
ルイ14世を諫める場面でのダルタニアンの言葉。
引用は鈴木力衛訳『ダルタニャン物語』10「鉄仮面」
(講談社文庫版261頁)
ダルタニアン (1) AlexandreDumas (9) |